プラス想念の持続 逆境のなかに生き筋を見る
ナポレオンヒルと言うアメリカの思想家がいるよね。
この人は、思考は実現するということを言って有名になった人だよ。
このナポレオンヒルは、アンドリューカーネギーと言う人からお願いされて、アメリカの大成功者たちを20年ぐらいかけて研究したんだね。
それで結論的に、成功者というのは、まず成功の思いを固めていると結論づけたんだよ。
これは心理学で言うところの、思考の先行性と言うことだろうね。
つまり何事にもやはり、考えが先立つと言うことなんだね。
だから積極的でプラスの考え方をまず固めておくことが、幸福になるにしても、成功するにしても、必須の条件だという事は間違いなさそうだよ。
だけどもやはり逆境とか、困難なことが連続して起こると、このプラスの考え方を維持することができない人がほぼ100%なんだろうね。
そこでやはり大切なのは、逆境とか困難とか言われるものにぶつかったときに、どうやってこのプラスの考え方を維持するかと言うことだろうね。
そこで大正時代に活躍した作家で、次郎物語と言う本を書いた下村湖人と言う人の考え方がとても参考になるんだよ。
この人の本の中に、青森県のりんご農家にインタビューした話が出てくるんだよ。
そこで台風何かの時に、りんごがたくさん落ちてしまって、売り物にならなくなってしまうんだね。
そんな時にどうやってそれを乗り越えたんですかと下村湖人が聞いたところ、こんな答えが返ってきたそうだよ。
落ちたりんごを見て、落ちないりんごを作るためのヒントを与えてくれたんだと思うようにしたら、挫折でなくなったと言うんだね。
これが、逆境の中に幸福の種を見いだすとか、逆境の中に未来への生き筋を見つけるとか言うやつだよね。
この考え方の奥には、どうもキリスト教の歴史的な物の見方もあるみたいだね。
キリスト教では、神様が人間を作った創造というのがあって、アダムとイブの堕落があって、そしてイエス・キリストの救済というのがあって、最後にもう一度神様とキリストがやってきて、人間の歴史を完成させると言う歴史の見方があるんだね。
簡単に言うと、創造と堕落と救済と完成だよ。
だからこの中に生きる人間は、最終的に完成にたどり着かなきゃいけないと言うことを強く、心に刷り込まれるんだね。
だから、一旦堕落しても、何とかして這い上がって、救済されて、そして完成を目指すと言う枠組みの中に自分を置いて考えるんだね。
これはなかなかいい考えだと思うよ。
人間は最終的には完成すると強く信じておけば、たとえ途中で何があっても、それは完成へのプロセスと言うことになるからね。
結局これがプラスの考え方を持続するコツなんだろうね。
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