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一日一生と言うことが、心の苦しみを軽くする

聖書の中にイエス・キリストの言葉として、1日の苦労は1日でたれりというのがあるんだね。これを短くして、内村鑑三なんかは一日一生と言うふうによく言っていたんだよ。これがよくわかると心の苦しみが軽くなるんだね。

この言葉の前提として、自分は他の人たちと何も変わったところのない普通の人間だと言う前提があるんだよ。これが大事なんだ。何故かと言うと、自分は何か特別なところがあるとか、そんなふうに思っていると、特別扱いされていないことに対して不満が溜まるんだ。これが苦しみに変化していくんだよ。

これはユダヤキリスト教の大事な考えなんだね。というのも旧約聖書の中にアモス書というのがあるんだけれども、この中でユダヤの民族は他の人たちと全然変わらない平等な民族なんだと言う考えが初めて出てきているんだ。

当時としては、これはものすごい新しいことなんだよ。日本の伝統的な宗教を考えてごらんよ。日本人だけが特別に優れた民族だとかそういうふうに教えているよ。これを選民思想と言うんだね。もちろんユダヤ教にも選民思想はあるんだけれども、ちょっと意味が違うんだよ。これはまた別のところでコメントしたいけどね。

この辺から全くどの民族も平等だと言う考えが出てきているんだ。そしてそれが人間の根本的な平等性につながっているんだよ。だからどうして人間に違いがあるかと言えば、ごくごく簡単に言ってしまえば、今日1日の過ごし方が違うと言うことなんだよ。そしてその積み重ねが大きな差を生んできたと言うことなんだね。

という事は今日1日をどう過ごすかで全てが決まると言うことになるんだよ。だから1日の苦労は1日で足りると言うことになるんだね。これが本当にわかってくると、自分と他人を比べる必要もなくなるし、不平不満も消えていくんだよ。だからすごく心が軽くなるんだね。これがわかるには、かなり宗教を知らないとホントはいけないだろうけどね。

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