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逆発想 結論から逆算してみる
結論から逆算することを実践して、大成功したのがユニクロだよ。
柳内会長は、「プロフェッショナルマネジャー」という本を読んで、手に入れたい目標をまずはっきりさせて、そこから逆算しろという考えを学んだんだね。
だけど、時々リアリスティックに現実を見つめないといけないよ。バブルになるからね。
例えば政府が将来的に国内の電力供給元の約4割を再生可能エネルギーにすると言ったけど、確実に失敗するよ。
カリフォルニアがその典型だよ。
リベラルな州知事が再生可能エネルギーに偏ったために、電力料金は倍近くに跳ね上がり、さらに停電が頻繁に起きているんだよ。
それで西海岸の富裕層はテキサスやジョージアに逃げ出しているし、製造業もどんどんと中西部のほうに拠点を移してるんだよ。
だけど、目標を掲げるということは、やっぱり大事だよ。
そこで思い出したのは、明治維新の設計図を書いた横井小楠だよ。
この人は日本は「世界の紛争解決する道義的な国家」になるべきだと言ったんだね。
そのために攘夷運動をやめて、開国すべきだとはっきり言ったんだよ。
そして商社や海軍力を増強すべきだという構想を建てたんだね。
それが勝海舟や坂本龍馬受け継がれていったんだよ。
総合商社というのは日本独特だけど、もともとのアイディアは横井小楠だよ。
今の日本にも、新しい国家目標が必要だよ。
横井小楠が掲げた道義国家というのは今でも通用するよ。
キリスト教国は戦争繰り返してるしね。
自分と他人を同一視する力が弱いんだよ。
これは個人も同じだよ。やっぱり広く社会貢献をしたいという志を立てた上で、具体的な目標を設定したいところだね。
それはお医者さんとか、弁護士とか、起業家とか何でもいいんだけどね。
目標立てれば、次に残された時間から何をいつまでにやり切るかという計算が立つからね。
だけど、やっぱり大切なのは大元にある志だよ。
この社会貢献したいというところがないと、単に儲けたい気持ちだけだったら、安易な道に流れていくからね。
ただ儲けたいだけなら、ギャンブルでもいいし、株式売買だっていいんだよ。
だけど、志を考えないと、生きがいも生まれてこないと思うよ。
次に大事なのは克己心だと思うね。
ストイックでないとやっぱり忍耐力もないし、達成もできないよ。
粘り強くやらないといけないからね。
トランプ大統領の書いたものを読んでみると、意外にこの粘り強さがあるんだよ。特に苦境に陥った時のこの人の粘りというのがすごいよ。
不動産屋をしてた人だから、政府の高金利政策で不動産不況が起きて、瀬戸際に追い詰められることが何度も起きているんだよ。
そこで銀行家と粘り強く交渉して、借金を減らしてもらったり、繰延をしてもらったりしながら、生き延びるというのがこの人の凄いとこだよ。
そんなことをしているうちに、政府の政策で苦しめられる人が多いことに気がついたんだろうね。
そこからトランプさんの公共心に火がついたんだよ。
政府の身勝手な政策決定によって、貧しさに突き落とされる人があまりに多いということが、怒りになったんだよ。
そして国民を豊かにしない政治への怒りから、大統領選に出てきたんだと思うよ。
国民の根強い人気がトランプさんにあるのもわかる気がするよ。
意外にこの人は、自分の欲望を満たそうとする気持ちが少ないんだよ。
だから成功者ではあるんだけれども、愛されてるんだね。
ここは目標設定を実践していく上で大事なポイントだと思うよ。
成功して少しずつ頭角を現す間に、私の部分が小さくなっていかないといけないんだよ。
そして今まではこのぐらいは許されたと思っていたことが、だんだん許されなくなっていくということに気がつかないといけないんだよ。
兵庫県の斉藤県知事も、小さな隙を狙われてるけども、この辺がちょっと脇が甘かったのかもしれないね。
ともすれば、目標達成に意識が集中してしまうけれども、同時に周りの人のことにも気を配る余裕は持っておきたいものだね。