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ポットでソーメン

基本的に好奇心で生きているタイプですので、挑戦して悪かったことがあまりないと思います。挑戦して失敗したことも多々ありますが、その5年後には話のネタにもなりますし、実害に至るようなことにはそもそも挑戦をしない性格ですので、基本的にポジティブに捉えています。そんな挑戦して良かったエピソードをまとめてみました。

上京への挑戦

まずは自分の人生で一番大きな挑戦は、上京。18歳で高校を卒業し、故郷の岐阜から東京へ。といっても別の記事でも書いてますが、本当に何も考えずに上京しました。挑戦というほどの意識もなかったのが正直なところです。でもなんとかなってしまったので、結果として挑戦して良かったという感じです。

良かった点としては、
・一人暮らしできるようになった。(といってもほとんどが同棲。)
・良くも悪くも自由!自由がゆえにに自分のだらしなさも理解できた。
・コミュ能力が高くなった。寂しかったから!
・20代は東京にいるってだけで、地元に戻ると少しおしゃれに見られる。
・「東京ってこんなもんよ。」と格好つけて言える。
・電車の乗り換えを覚えた。(故郷の岐阜には地下鉄がない・・・。)
・海が近い!(故郷の岐阜には海がない・・・。)
・お金ってすぐなくなるものだなと気づく。
・地元の祖父母や両親への感謝。
この挑戦がなければ、地元で土に潜ったり、素手で木を切る仕事をしていたのではないかと思います。

新しいジャンルへの挑戦

仕事のお話ですね。映像業界で、20代後半にフリーになって、何か自分の看板にできるような有名タイトルに関わらねば!と思い、知り合いからの誘いもあり、地上波のドキュメンタリー番組制作に参加。同年代の制作会社ディレクターと自分の二人で担当し、喧嘩しながら、ボロボロになりながらも放送まで辿り着き、そのディレクターも新人クリエイター賞的なのを受賞。フリーとしてはその看板で営業することで、お仕事も獲得でき、食えるようにになりました。いまの会社に入社以降は、CMなどにも挑戦したりと、開拓者みたいな感じで仕事の幅を広げることに貢献してきました。

これらさまざまな映像ジャンルへの挑戦で、良かった点としては、
・映画本編とアダルト以外の映像ジャンルを経験したので、自慢できる
・新参者の新ジャンルへのチャレンジは、周囲とギスギスした状態から
 始まりがちだが、切実に対応すれな高評価に変わりやすいので、
 印象に残りやすい。
・知らないことは、自分で調べて、それでもわからない時は素直に聞くと
 ベテラン勢は、可愛がってくれる。(30代前半まで)
・インタビュー技術は、交流会などでの話術にも活かせる。
・一週間徹夜しても死なない自分が分かった。
 (体力と精神力はあるほうらしい。が、正直そこは評価されたくない。)
・結果自分が制作ノウハウマニアで、野心がないことに気づいた。
・歳をとってからは、挑戦する若者はサポートしようと思うようになった。
 (おかげで育てたディレクターが30歳くらいで、だいたい会社辞めて
  フリーになっていくジレンマがあるのだけけど・・・、 
  いまも一緒に仕事してたりするから個人的には、結果OK!)
この挑戦がなければ、ネジを小麦粉でくるんで炭火で炙ったものを手売りで営業する仕事をしていたかと思います。

料理への挑戦

さて、上京にも紐づくテーマかもしれませんが、一人暮らしを始めて最初に挑戦したのが、自炊でした。といっても食材から調理はできませんので、スーパーやコンビニのものを使って、お金が無いなりに、味に飽きないように、さまざまな工夫料理を作っていました。当時は、ソーメンを主食としていましたので、レトルトカレーやシチューをつゆとしてみたり、釜玉ソーメンとして、生卵と醤油だけで食べてみたりしていました。だいたい美味しくはなかったです。ソーメンつゆの優秀さが、よくわかりました。

あと、如何に手間を省くかにこだわっていたので、ソーメンを電気ポットに入れて、煮沸で茹がき、そのままボタンを押して、お湯を出して捨てることで、茹でたソーメンだけを取り出すことができるという画期的な調理システムを思いつき、実践してみました。見事にお湯の出口にソーメンが詰まり、湯切りできず、チャレンジ失敗。結局箸でソーメンをポットからすくいましたが、カルキ臭いソーメンで食えたものではなかったです。当時の東京のカルキ水の臭さを身をもって理解できました。

その後もカレーに出汁を入れると美味しくなるのではと思い、コンソメを入れたカレーを作りましたが、コンソメの使い方がよくわからず、一箱分入れたので、とても塩辛いカレーが完成しました。当時同棲していた彼女と私もお腹を壊しました。元彼女は、あれがいまだにトラウマと言いいます。また別の女性と同棲していた時も、カレーに冷凍食品の和風野菜を入れたら、和風カレーになるのではと思い、実践してみましたが、煮込みすぎて冷凍のレンコンやにんじん、ごぼうなどが、微妙な具合にドロドロになり、変な匂いのするカレーが完成しました。その元彼女もカレーを失敗する人を始めてみたと、いまだに言われます。他にも付き合った彼女の数×5パターンほどのオリジナル作品を生み出しています。一度も褒められたことはありません。

確かに私の料理は美味しく無いんですが、作っている自分としては満足しているという非常にタチの悪い趣味です。現在、妻に関しては、私を台所に立たせてもくれません。気づいたら、洗い物すらさせてくれなくなりました。食器を洗っていると頭の中が整理できるので、とても好きなんですが、どうやらきちんと洗えていなかったようです。まぁ仕方ない。

ただ、工夫料理はいまも健在です。札幌に移住して、テレワークになってから健康面を気遣っておりまして、サラダチキンと千切りキャベツにシチューをかけてみたり、サバ缶を混ぜてみたりと色々やっています。どれも美味しくはないのですが、体には良いので十分です。

料理への挑戦でよかったことは、
・食べる人のことを考えて作った方が良いと分かった。
・ちゃんと作り方を確認して作った方が良いと分かった。
・ソーメンとうどんの違いは、太さ。
 それによってつゆの絡み方が違う。
・コンソメは一箱は使わない。たぶん2個くらいで良いと知った。
・冷凍食品は茹ですぎるとぐちゃるし、臭くなる。
・洗う時は、ちゃんと皿を見て洗う。
・料理は、組み合わせによって1+1が、マイナスになることもある。
・センスがなくとも、舌がバカでも料理をすることはできる。
今後も料理探求は続けたいと思います。
目指せ!三つ星料理!
これがなかったら、高級なフォアグラとキャビアを載せたクラッカーとモエピンのセットを彼女に出していたのだろうと思います。

ということで、挑戦することはメリットしかないと思っています。
失敗で得られることもありますし、それを次回に活かすも殺すも維持することもできるので、選択肢が明確になります。
昔、とある海賊団にいた人が言っていました。
いきなり“キング”は取れねェだろうよい」と。
確かに自分のやりたいこと、実現したいことがあるとして、いきなり結果を出すことは、実力も技術も協力者も運も必要。一回の失敗で諦めることも勿体無いと思いますし、そもそもそれに挑戦しないことは、後悔になりますので、命やお金に関わらないことならば、挑戦したほうが良いと思います。

人それぞれの価値観があると思いますが、私の場合「死ぬ時後悔しないこと」です。「有名になりたい」とか「お金持ちになりたい」でもないので、もしかしたら低めのハードルかもしれません。だから思いついたことはすぐ実践してみるようにしています。決めたらやる。で、ダメだったらそれを検証して、もっかいやる。クヨクヨしても時間は進みますし、人生が面白くはなるようなことはありません。ネガティブはNGにしています。失敗によって、何かダメだったかと考える。成功しても、何が良かったのか、もっと良い結果はどうすればよかったのかを考える。私としてはそう捉えています。

ほんと、なんでポットでソーメンが作れると思ったのか、マジで何も考えていなかったなといまだに思いますが、そんな自分が好きだったりしますし、こうやってネタにできるように仕込んでくれたんだなと、過去の自分に感謝する毎日です。カレーは実害がでているので、それだけが悔やまれますね。これは墓場まで持っていく後悔かもしれません。コンソメ難しい。。

#挑戦してよかった