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□東急世田谷線全駅の旅□⑤:◆SG08-山下駅、SG09-松原駅、SG10-下高井戸駅に戻る

東急世田谷線のプチ旅。思った以上にバリエーションに富んで歴史豊かな沿線風景を満喫できる旅になりました。ここまでくると、鉄旅でなく、十分歴旅とか、別ジャンルで語ってもいいくらい盛りだくさんの内容になってきました(笑)。
(前回の記事はこちら)

今回はいよいよ最終回。山下駅、松原駅付近を探索し、最終目的地(というか、ふりだしの場所というか)の下高井戸駅に戻ります。

■山下駅付近を歩く

山下駅は、小田急線の駅に近いですが、小田急線は「豪徳寺駅」なのに対して、世田谷線は「山下駅」なのです。

今回探索範囲の地図を示します。

今回探索範囲の地図。

戦前の地図でも、駅名は今のままで、昔から近いのに別の駅名を名乗っていました。何故かと考察してみますが、小田急は遠くから人を運んでくる鉄道線で、豪徳寺の近くにある駅をアピールしたいので、「豪徳寺駅」を名乗りたかったのですが、世田谷線のほうは宮の坂駅のほうが豪徳寺の最寄り駅であり、地域密着の鉄道なので、小田急の駅名に従わず、地域を表す「山下駅」を名乗ったのでしょうか。(※個人的な推測に過ぎません。)

山下駅と豪徳寺駅は、駅前の高架下にある駅、というくらいの関係です。
小田急線との交差部。小田急は複々線なので、ずいぶん立派な感じがします。
小田急の豪徳寺駅に来ました。

豪徳寺駅前の地名は、昔は別の名前でしたが、今では世田谷区豪徳寺1丁目になったようです。やはり大量輸送に適した小田急線の駅名の知名度は抜群だったのでしょうか。

改札側から豪徳寺駅を眺めたところ。駅前にお店が並ぶ庶民的な街並みです。
ちゃんと駅前に招き猫が鎮座していて、
豪徳寺の最寄り駅であることをアピールしています。
豪徳寺駅から北に伸びる商店街。庶民的な商店街です。
やましたばし という橋の跡。やはり「山下」はこの付近の地名だったようです。

山下橋は、北沢川に架かっていたかつての橋のようです。世田谷線の線路は、今まで平行してきた烏山川沿いから、北沢川も渡り、その北に向けて進もうとしているようです。

北沢川の暗渠跡に続く緑道。都会のオアシス的な存在です。
世田谷線の踏切を渡ります。北沢川の暗渠の少し北です。
北沢川を越えると、台地の上を目指して登っていくようです。
北沢川緑道の赤堤橋跡。
山下駅に戻りました。さあ、松原駅を目指しましょう。

■松原駅周辺を歩く

松原駅周辺を歩こうと思いますが、古い地図を見ると、何だか旧駅がありそうなので、その探索を兼ねて歩こうと思います。

松原駅に到着。ごく普通の住宅街という感じの駅です。
少し山下駅方向に戻る感じで歩きます。
この付近、よくドラマのロケで使われるような気がします。
丁度招き猫ラッピング電車が来ました。絵になります。
この場所に、「六所神社前駅」の跡があったようです。
今では敷地が少し広いことだけしか名残がなさそうです。
六所神社は、思った以上に立派な神社でした。境内に幼稚園もあります。

昔、世田谷線には松原駅は無く、山下駅との間のこの「六所神社前」駅と、下高井戸方向に行ったところにあった、「七軒町」駅があったようです。

電信柱にさりげなく「玉電支」の名前を発見。
東急世田谷線は、その昔、「玉電(玉川電気鉄道)」の支線でした。

■いよいよ、終点 下高井戸に戻る

下高井戸駅に戻ってきました。長い鉄旅(ほんまか?)、お疲れさまでした。

下高井戸駅に帰ってきました。出発するときは、ここまですごい沿線だということをほとんど知らなかったので、沿線を散策してとても良かったと再認識しました。

降車ホームの脇を、京王線(都営新宿線から直通)の電車が通過。
軌間も一緒なので、直通したら面白そう(笑)。
駅前には、連続立体交差事業用地を示す標示が。今後高架化工事が始まったら、
これまでの下町の風景が一変するかもしれません。
京王線の線路沿いの道路。高架化工事が始まるからか、
空き店舗が目立っていた感じがします。
京王線の新宿寄りの踏切は、ぎりぎりまでホームが延伸されており、
なかなか迫力ある風景が見ることができます。
駅前にあるたい焼き屋さん。出発前から気になっていました。
たい焼きを購入。なかなかお洒落で楽しい店内でした。

■終わりに

世田谷線のプチ鉄旅、わずか5km、10駅の旅ですが、すごく楽しい道中でした。幕末を中心とした歴史を学べたり、暗渠になった河川が寄り添っていたりとか、とても見どころ満載の鉄旅でした。


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