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■南武線沿線さんぽ■中野島駅から登戸駅に向けて歩く

川崎市多摩区内の南武線。稲田堤駅から中野島駅付近を歩き、それから登戸駅を目指す今回の探索。前半では、初訪問となる中野島駅を訪れました。時計台のある、独特な駅舎が特徴的な、なかなか住みやすそうな街でした。(前回の記事はこちら)

後半戦は、中野島駅の次の駅である、登戸駅を目指して歩きます。

線路沿い、踏切を巡りながら歩こうと思います・・。
最初の踏切は、「三谷踏切」。

三谷(さんや)踏切の名前の由来は、この地域にあった昔の集落名のようです。この付近から、砂利採取用の引き込み線が分岐していたようですが、今では全くと言っても良いほど、その面影を見つけることができませんでした。

三谷(さんや)という集落と、昔の中野島駅、
そして、多摩川の砂利採取用の引き込み線跡が。
三谷の名前は、電柱プレートにひそかに刻まれています。
この付近でよく見かける、「自動車通り抜けできません」看板。
そして細い道に、「この農地は多摩川梨の生産緑地です」という看板。
そして、車が通れない踏切が。その名前は・・、
カリタス第三踏切、という名前の踏切。
カリタス、という名前はちょっと不思議な気もしますが・・、
踏切を渡った先にあるのが、カリタス学園です。

踏切の名前に地名でなく、学校の名前が入っているのも、なかなか不思議な感じがしますね。

1961年にこの地にできたそうです。
当時は田園地帯の中にある女子校だったのでしょうね。
そして、学校近くには一面の梨畑が。
こんな道を歩き・・
さらには、こんな畑の中を突き進んだ先にあるのが・・、
見えてきました。踏切です。
この道、意外と地元の方が自転車などで多く通っています。
そしてたどり着いた踏切。ここも、車両通行不可です。
その名前は、カリタス第二踏切。
きれいな建物の学校とは、全く違う雰囲気なのが味わい深いです。

カリタス第一踏切は、どうやらもうないようです。第二踏切も、よくぞ残っているな、と思うほどの不思議な踏切ですが。もう少し登戸に向かって歩くと、次の踏切がありました。

そして、少し登戸方向に歩いたところにあるのが、
河原第三踏切、です。ここも車は通れません。
そしていよいよ、「登戸小学校」という案内が。
ようやく車の通れる踏切があるようです。
車の通れる踏切。その名は・・
河原第一踏切、です。
そして、その先に陸橋が見えてきました。

この陸橋は、登戸付近のメインストリートの一つである、都内では、「世田谷通り」として知られ、神奈川県に入ると、「津久井道」と呼ばれる道路。小田急線沿いを走る道です。

古い橋の架け替え工事中。新しい橋に切換が進み、古い橋は通行止めです。
南武線の上に架かっていた古い橋桁を撤去し、
新しい橋桁に架け替える工事、だったのですが・・。

この工事、新しい橋が横に完成し、古い橋の南武線を横断する部分が老朽化しているため、古い橋桁を撤去し、新しい橋に架け替えようとしていたのですが・・。南武線横断部以外は古い橋を流用し、古い橋を一部改造して、新しい南武線横断部の橋を架けようとしてみたら、古い橋の図面が設計通りでなく、一部改造する工事がうまく施工できないことが最近判明し、一旦工事を中止せざるを得ない状況になってしまったようです。

こちらのサイトに、もう少し詳細のレポートが載っています。

新しい橋桁を線路上に架設する設備はできているようですが・・。

新しい橋桁を、古い橋の上で組み立てて、緑の桁の上にあるジャッキで吊り上げられた状態で、線路上空に移動し、ジャッキを下げて桁を架設する工事だったようですが、その工事を行うには相当時間がかかってしまうので、これらの仮設備を一度撤去することになったようです。

何だかタイムリーな土木ニュースの現場に、予期せずに遭遇してしまう形になりました。

さて、登戸陸橋を越えると、もうすぐ登戸駅です。

ちょっとした川を跨ぐ橋があります。
そして、駅近くにある、人と車が多く通る踏切が。
下河原踏切、という名前の踏切です。
今昔マップで見ると、この踏切が、かつての世田谷通り・津久井道の
ルートのようです。昔は橋ではなく、渡し船だったようですが。
踏切の向こうに、南武線の登戸駅が見えます。
上に交差しているのが、小田急線の登戸駅。
踏切からすぐのところに、小田急線登戸駅が。
駅前広場に到着。今までのローカルな雰囲気から、
急に市街地に変わった感じがします。
JRの登戸駅。今までの駅とは比べ物にならないくらい、
利用客が多く、栄えている駅です。
こちらが、JRと小田急の乗換動線。カラーコーンが常置されているのは、
多分平日大混雑するから、なのでしょうね。
小田急線で帰途につきます。この駅と言えば・・
藤子不二雄ミュージアムの最寄り駅なので、ドラえもん一色の駅。
小田急線のラインカラーと親和性がありますね。

今回の探索はこれでおしまい。のどかな田園地帯が残る、中野島駅付近と、登戸駅前のコントラストがあることに少し驚かされますが、むしろそれが魅力と言っても良いのではないかと思いました。

■終わりに

今回の探索、稲田堤駅から登戸駅まで、中間にある中野島駅周辺を含め、線路沿いに探索しました。カリタス学園の名前のついた踏切と、その周囲の市街化されていない雰囲気など、興味深い発見の多い探索でした。

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