[読書]空飛ぶタイヤ(下) 池井戸潤
後半に入り、更に赤松の苦闘は続く。対ホープ、対PTA、何とか歯を食いしばり立ち向かう姿はさすが池井戸作品の主人公。小さな運送屋の社長がここまで出来るのかとも思いながらも、やはり彼を応援しないではいられない。
一方ホープ自動車そのものも、融資を巡り銀行等とのせめぎ合いの最中であり、この両面から事件を見せるところは経済エンターテイメントの真骨頂。
上下2巻に渡る長編だが、しっかりと各方面へ取材された結果による細部にも見応えがある。どこまでが事実に基づくかはわからない。ただ、世間に一石を投じた作品であることは確か。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?