安原という男が遺産として山を相続するところからお話が始まる。彼は幽霊と名乗る女に導かれ、そこへ赴くことになるが、そこは八咫烏の住む山内を含む山であった。
結局彼は山内の客になるのだが、読者はそこで、彼とともに第一部から年を経てあの雪哉が牛耳る世界を目にすることとなる。
金烏はどうなった?王妃達は?雪哉の現在の姿はなぜ?そして山内の今後はどうなるのか?第一部を読んでいる者にとっては焦ったい展開。
この巻は第ニ部の導入部で、どこまでが伏線なのかは分からない。とにかく先が読みたい。そう思わせるのが著者の力量か。