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📚59【私が日本に住み続ける15の理由】そうなの⁇ 1027

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私が日本に住み続ける15の理由

ケント•ギルバート(1952年アイダホ州生まれ。カリフォルニア州弁護士、経営学修士、法務博士、1971年宣教師として初来日、後に法律コンサルタントとして再来日)

白秋社 301頁
2020/1/15初版



日本に憧れて日本を選ぶ人がいる。
親日家と言われる人がいる。
生まれ育った国を出て、日本に住み続ける人がいる。


著者については、タレント時代にクイズ番組に出演されているのを拝見した程度。
依頼を受けて講演をされているようだけど、どんな立場で何の活動をされているのか知らない。


日本のどこが好きなんだろう?
読んで「へぇ〜」「そこなの?」と思ったことを少しだけピックアップ。


書かれたのは2020年1月。
既にギャップを感じる箇所がある。

プロローグ:日本の最大の魅力は「日本人」
エピローグ:今日も日本で暮らす最大の理由




※⚫︎印は、章中のサブタイトル(本文のまま)

⚫︎「外国人を魅了する日本のお母さん」
スーパーで買い物中に入電、手に持っていた財布をカートに載せて通話中、5分程度の間に「危ないわよ」「盗まれますよ」と3人の女性が声をかけてくれた。
お節介が嬉しい。


⚫︎「メリー•クリスマスといえない理由」
キリスト教徒以外の人たちへの配慮が足りないと批判されるため(近年アメリカの)テレビでは「メリー•クリスマス」と言えない。
白人やキリスト教徒がそれに反発すると、差別主義者•レイシストと言われる。
それに比べると日本の言論環境は正常に近い。


⚫︎「三つ星以上のトンカツ屋さん」
日本のトンカツは衣がカラッとしているのに中身がジューシー。
欧米の油ギトギトの揚げ物とは違う。
千切りキャベツとの組み合わせは日本人ならではのセンス。


⚫︎「日本の大自然と食の関係」
春の桜、夏の海、秋の紅葉、冬の雪景色を楽しめ、全国に温泉がある。
季節ごとに旬の美味しいものがあり、食事では、味だけでなく季節感も楽しめる。
⚫︎「街から海にも山にも簡単に行ける国」
太平洋にも日本海にも面しており、全都道府県に山がある。
何より富士山が美しい。
歴史的な街もあり、都心部から短時間で海にも山にも行けて、季節により様々な風景を楽しめる。


⚫︎「海外で人気のスクランブル交差点」
一度に3,000人が横断するという渋谷駅前スクランブル交差点は外国人観光客に人気。
映画監督が使いたくなる人間的で幻想的な魅力がある。
⚫︎「古代アジアが残る唯一の国」
歴史的建造物が建ち並ぶ京都などは、狭いエリアに多数の観光スポットが集積しており人気。
日本ほど長い歴史を持つ国は他のアジアの国々にはない。


⚫︎「空港で車に鍵を挿したままでも」
テキサスの友人は駅前に駐めてある沢山の自転車に「アメリカなら窃盗団がトラックで乗り付けて持って行って売り捌くだろう」と驚いた。
アメリカでは自販機はひと気の多い場所にしか設置せず、カードしか使えないものが主流。
現金で買える自販機が存在するのは治安が良い証拠。
⚫︎「子どもが一人で電車に乗れる不思議」
アメリカでは誘拐や強盗が多発。
日本では酔っ払いが電車で寝ていても滅多なことは起こらない。
⚫︎「プラハと東京のタクシーの大違い」
日本のタクシーでは、チップが不要でぼったくりは皆無。
⚫︎「FOXニュースが驚いた東京駅の景色」
欧米の街は、電柱•電線が見当たらず建物のデザインは統一されているが、地面はゴミだらけで壁面は落書きだらけ。
2019年東京サミット開催中「ゴミが一切落ちてない。落書きもない。こんなことがニューヨークであり得るでしょうか。電車は時刻表通りに動いてる。何なんだ、この国は!」(FOXニュースの生中継)。
⚫︎「公衆便所を撮影するアメリカ人」
煙草の吸い殻•ゴミ拾い活動をしていたパリ在住日本人はパリっ子に煙たがられていたが、いつしかフランス人活動参加者が9割に増加。
著者は日本の街で30年間、犬の糞を踏んだことがない。


⚫︎「日本人には宗教心が根付いている」
宗教団体に属していない人が殆どという意味では無宗教だが、日常生活に宗教的要素を取り入れている(初詣•ご来光•いただきます•墓参り等)。
「八百万の神が住む」と、自然現象の背後に神の存在を感じている。

⚫︎「高層住宅からポツンと一軒家まで」
自分さえその気になれば都会で安く暮らすことも田舎で自給自足することも可能。
⚫︎「靴を脱いで寛ぐことに慣れたら」
家が汚れない。
和室でゴロゴロ寛げる。
⚫︎「世界の人が欲しがる炬燵」
部屋全体を暖めなくても快適で地球環境にも優しい。
日本から取り寄せて使っている欧米人もいる。
⚫︎「水道水を飲める国は世界で九カ国」
水道水ではうがいすらできない国がある。
国民の大半が水に困らない環境が整っているのは魅力。
⚫︎「世界のトイレは『危険地帯』」
海外では有料トイレでも綺麗なわけではない。
オフィス内のトイレでも、性犯罪•ドラッグ使用防止のため施錠されている。
サービスエリアではドア自体ががないところもある。


⚫︎「中国が学ぶノーベル賞受賞の背景」
「ノーベル賞受賞者を数多く輩出する理由は日本の紙幣を見れば分かる。日本は(政治家などではなく)学問を修めた人物が尊敬を集める社会である」(2019/10中国情報サイト•サーチナ)
⚫︎「職人たちがくれる居心地のよさ」
世界的に有名な中小企業が多い。
200年以上の歴史を持つ企業が世界全体の56%あり、世界一の老舗企業大国(2008年時点)。


誠実、正直、律儀、努力家、親切、協調性がある、謙虚、礼儀正しい、我慢強い、潔い、内省的、恥を知る、几帳面、丁寧、おもてなしの心がある、時間を守る、裏切らない、争いを好まない、他人に迷惑をかけない、空気を読む、清潔好き……など。私はそんな日本人が大好きです。

プロローグより




政治的なことや天皇制については、日本人の中でも考えが分かれるところなので取り上げなかった。
ご興味があれば本書をお読みください。


私は日本を選んでいない。
生まれたら日本人で生まれた所が日本だった。
好きかどうかを意識することなく日本に留まっている。


食べ慣れた味を美味しいと感じるように、馴染みのある人に安心感を持つように、日本のことは好き。
選び取った「好き」でなくてもね。


長く住んでいらっしゃるので、憧れではない「好き」の理由。
アメリカにもお節介なオバチャンはいるでしょう?
知る人ぞ知る名所だってあるでしょう?
美味しいものだってあるでしょう?


著者の日本人像はかなり買い被りが過ぎるように思う。
日本の全てがそうではないし、全ての日本人がそうではない。
でも「大好き」って言われたら嫌な気はしないよね。(1/20)




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