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きっと人はその言葉を手に入れる

4月から独立する息子が愛読書「図書館の魔女」を持っていくそうです。
まだ読んでない、待ってー。
お母さんも買えばいいじゃん、というけれど、それはそうなんだけど。
君と本について会話するのも楽しみの1つなのになあ。

ということで、大慌てで読み進めながら(勿体ない!)、気になるところを書き出しています。以下はそんな一節。

もし話したいことがあるのなら、伝えたいことがあるのなら、きっと人はその言葉を手に入れる。語るべきことを持つことは、語る言葉を持つよりもずっと初めにあって、それでいてずっと難しいことなのだ。

高田 大介『図書館の魔女』講談社

上の文は、物語のある登場人物について語っている部分です。
この部分だけ取り出しても十分すごい文章だと思いますが、話を読み進めながら、その人物の行動や心の動きを追いかけながら読むと、この文章が生き生きと立ち上がってきます。

話したいことを伝えるために1つの言語をマスターするほどのおもいを、残念ながら持ったことがないように思います。
でも、誰かが発した言葉にわずかな違和感を感じたのに、その意味をつかまえることができなかったこと、当然発せられるべきことが発せられなかったことに対して気づくべきだったのに、気づけなかったことは何度もあり、思い出すのも辛い、いくつもの悔いとなって残っています。

そんなことがもう起きないように願っていますが、そういうことが起きたときは今度こそ気づきたい、気づける自分でありたいと切に願っています。
そして願わくは、自ら語るべき言葉を持つことも。
言葉は、わかりあうための手段ですから。

今日もよい1日を!

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