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読書記録11 『利他とは何か』

伊藤亜紗、中島岳志、若松英輔、國分功一郎、礒﨑憲一郎
『利他とは何か』(集英社新書 2021年)

最近、思想や哲学系の本を読み始めたので以前読んだ本を再び手に取ってみた。

この本は、昨年度住んでいる地域での活動、地域作り、観光分野に少し関わっていた時に読んでいたため自分のなかで引っかかったことが、今と違ったように思う。かつての私はコロナ禍での「利他」の有用さ、地域で活動するためのヒントを掴みたかったのだろう。

現在はコロナウィルスの姿が、やや鮮明になり共に生きていく道が示されるようになった。無駄なものや大切なものが見えやすくなった時代。しかしながら、コロナが出始めた頃より、世界は問題が山積しているように見える。どうしていいかわからない具合というものは、数年前より大きいのではないか。

1年前はあまり知らなかった人たちの名前が連なる。今みると、すごい人たちが作っている共著だ。そして、この他分野の専門家たちは共同で研究をすすめているらしい、これは夢がある。

そして、であうべくタイミングで出会った人。
國分功一郎さん。
(この前、スピノザの本を買って積み本してあるがその人か…。)

私は中学高校大学と英語が得意ではなく、なんだか納得できないことが多かった。説明が不足していて、最後には『そんなことはいいから、覚えろ』となる。

受動態、能動態のほかに、「中動態」という存在を知った。(言語学にも興味が出てきてしまった)
二項対立、ポスト構造主義に興味を持っているのでまさに興味関心のど真ん中である。中動態についてはこの本ではさわりだけなので、よくわからないが何かしっくりくる気がする。なにやら面白そうな匂いがする。

歴史学は大学でかじったが、他の分野は全く知識がない。本を読めば読むほど、わからないことがでてくる。
そういえば、勉強が嫌いだったが、知りたいと思ったり、なぜと思うのは昔からだった。(どうして?なんだよ?説明してよ?という厄介さんだったな)

知らないということが、苦ではないしむしろ、わくわくするくらい。
ドラクエもファイナルファンタジーもレベル上げる作業は苦ではなかったな。

やればやるほど、こつこつと地味に強くなる。
読書にはそんな良さがある。

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