#6 次の会社が"最高の職場"でなくったって大丈夫。
会社を辞めてから約10ヶ月が経った頃、私は「どこ」で「何を」して働くべきか、いまだに悩みに悩んでいました。
期待と不安と葛藤と
当時、私は30年間地元から離れたことがなく(旅行などは別)、出るなら最後のチャンスかもしれないと感じていました。同様の迷いを抱えていた友人たちも東京や海外に次々と出ていた頃でした。
では、私も東京へ行く?
確かに、デザイナーとしての経験もわずかながらあり、もしかしたらみんなが羨むような会社にも受かるかもしれない。でも、ハードな働きに耐えられなかったのは事実。そもそも、本当に心から働きたいと思う会社がはっきりしているわけではないし、、、。
そんな物理的な理由だけでなく、精神的な不安もありました。
「どうせ会社なんてどこも変わらない。」という諦めの気持ちと、「次こそいい職場に巡り会って大切にされたい。」という期待が入り混じり、考えが錯綜していました。
そして、考えれば考えるほど迷い、自分に合った職場を選び出す自信がなくなっていきました。
キャリアコンサルタントなどに相談しながら転職活動を進めたらよかったんじゃない?と思うかもしれません。しかし、自分の意思が明確でないまま動くことや、他人のアドバイスに流されてしまい、結局は就職が決まってしまうことが怖かったんです。結局は、ひとりで悶々と悩むしかない状況でした。
絶対的な正解を探さない
モヤモヤが長く続いた時、母に相談してみることにしました。
その時、母が「次で決めようとしなくていい。次はリハビリ、その次で決めよう。くらい軽く考えてみてもいいんじゃない?」とアドバイスをくれました。
一気に遠くに行くのがハードルが高いんだったら、少しずつ遠くへ行ってみればいい。最初は九州、その次は東京や海外でもいい。働きながら考えても構わないさ。そんな言葉を聞いて、抱えていた思いが一気に軽くなりました。
次で決めなくてもいいとしたら、、。
しいて言うなら、むかしから福岡に行ってみたかった。
しいて言うなら、引き続きブランディングの仕事に関わりたい。
しいて言うなら、自由さがある中規模くらいの会社がいい。
そんな風に考えて進めることで、順調に住む場所を見つけ、現在の会社に就職することができました。
”しいて言うなら”にも理由がある
もしいま、私のように迷ってきめれない人がいるとしたら。
すこし肩の力を抜いて、次の場所を「仮の場所」として探してみるのはいかがでしょうか?
とりあえずで考え進めていく中で、今後の方向性が見えてくること、結構あります。今になって振り返ると、そのなんとなくの選択にも自分の価値観はしっかり反映されていました。人は嫌なことはできないので、自動的に自分の価値観に沿った選択をすることになったのかなと思います。
そうやってぼんやりとでも進んでいくと、思いもしなかった出会いがある。そう気づくことができた出来事でした。