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ビタミンD3のすゝめ

ビタミンDとは

ビタミンDにはD2からD7の6種類ありますが、D4~D7は食品にはほとんど含まれておらず、活性も低いため、一般的には高い生理活性を示すビタミンD2(エルゴカルシフェロール)とビタミンD3(コレカルシフェロール)の2つに大別されます。

ビタミンD1は発見された後で不純物であったことがわかった為に存在しません。

皮膚が太陽光を浴びることでつくられるビタミンDは、一般的に「太陽のビタミン」と呼ばれています。

ビタミンDの効果

ビタミンDの生理作用の主なものに、正常な骨格と歯の発育促進が挙げられます。

小腸でのカルシウムとリンの腸管吸収を促進させ、血中カルシウム濃度を一定に調節することで、神経伝達や筋肉の収縮などを正常に行う働きがあります。

最近では、免疫賦活作用や抗ウイルス作用、抗炎症作用を有しており、COVID-19の感染予防および重症化予防の働きが期待されています。

そしてすでに、COVID-19の罹患率や死亡率、重症度と、ビタミンDとの関係が報告されています。

ビタミンDが不足すると

ビタミンDは、日本人の8割でビタミンDは不足しており、4割で欠乏していると言われています。

世界中では約半数の人が欠乏と認められ、その率は上昇傾向にあると言われています。

骨軟化症、骨粗しょう症(成人)

腸管からのカルシウム吸収の低下と腎臓でのカルシウム再吸収が低下し、カルシウムが不足して低カルシウム血症となり、成人、特に妊婦や授乳婦では骨軟化症になります。

骨量が低下している高齢者の場合は、骨粗しょう症になりやすくなり、骨折による寝たきりのリスクが高くなります。

クル病(小児)

骨の成長障害が起こり、姿勢が悪くなったり、足の骨が曲がったりします。

また、他のビタミンD不足の症状として、以下のことも研究されています。

糖尿病、動脈硬化、免疫力低下、自閉症、うつ、花粉症

ビタミンDの摂取方法

人がビタミンDを得るには2つの方法があります。

食べ物から摂る方法と、日光を浴びて紫外線にビタミンDを作ってもらう方法です。

食べ物由来のビタミンDは、ビタミンD2が植物由来、ビタミンD3が動物由来です。

ビタミンDを食事からは十分に摂取することは困難で、日光に当たることにより皮膚で合成されるが、現代社会で日光を十分当たることは危険でもあります。

病院で処方できるビタミンDは活性型であり、医師の管理下に内服しないと副作用の危険があります。

ビタミンDサプリは天然型のビタミンDなので摂取する危険は少ないです。

ビタミンDの摂取量

・ビタミンDの推奨摂取量は年齢によって異なります。

生後12カ月 400 IU

小児1-13歳 600 IU

10歳代14-18歳 600 IU

成人19-70歳 600 IU

成人71歳以上 800 IU

妊婦および授乳婦 600 IU

・ビタミンDの安全な上限量も年齢によっもて異なります。

幼児 1000~1500 IU

1~8歳の小児 2500~3000 IU

9歳以上の小児〜成人 4000 IU

妊娠中あるいは授乳中の女性(十代女性を含む) 4000 IU

ビタミンDの過剰摂取

ビタミンDは、脂溶性ビタミンのため過剰摂取による健康障害が知られています。

原因は、ほぼ例外なくサプリメントの過剰摂取です。

身体は自身が生成するビタミンD量を制限することが出来る為、日光への過剰曝露が元でビタミンD中毒が発生することはありません。

ビタミンDを摂りすぎると、高カルシウム血症が起こり、血管壁や腎臓、心筋、肺などに多量のカルシウムが沈着します。

その為、腎機能障害や食欲不振、嘔吐、神経の興奮性の亢進などの症状が現れます。

COVID-19とビタミンD

ビタミンD欠乏症は、高齢者、喫煙者、肥満者、糖尿病・高血圧・消化器疾患などの慢性疾患患者でよく見られ、COVID-19の合併症が多く、死亡率が高い人はビタミンD欠乏症の発生率が高い人と一致しています。

COVID-19による死者はアメリカでは特に黒人の死亡率は高く、白人の5倍にもなっています。

また、死亡率の高いイタリア、イギリス、スペインの人達もビタミンD欠乏症の発生率が高いとの報告もあります。

元来ビタミンDは皮膚で紫外線B波に暴露されることでコレステロールを原材料にして合成され、皮膚が白いほうが紫外線の吸収が良いため、皮膚が黒いと吸収率は最大1/6まで低下し、黒人の場合ビタミンDの血中濃度は白人の半分留まっています。

ビタミンD欠乏症は、COVID-19合併症とより高い死亡率の重要な危険因子の1つであると考えられています。



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