【本の紹介】子育てのヒントに「虫ぎらいはなおるかな?」
いかがお過ごしですか、長谷川ちゃみです。
虫、お好きですか?
私は、ちょっとだけ家庭菜園をしているので、
虫と対面することはありますけど、虫捕りをして遊んだりはしません。
ダンゴムシ、てんとう虫は触れます。
バッタは触れるけど、カマキリは無理。
部屋にGが出たら「ひ!」と声が出るけど、外でGを見かけても何とも思いません。
虫に対する親近感は、日本で暮らす大人のなかでは、中の下くらいは持ち合わせているかなーと自分では思っていますが、どうなんでしょう?
虫をテーマにしたユニークな本を見つけ、面白かったのでご紹介します。
文と絵 金井真紀「虫ぎらいはなおるかな?昆虫の達人に教えを乞う」(理論社 2019年)
著者の金井真紀さんは、かなりの虫ぎらい。モンシロチョウが近づいてきただけで「ぎゃあ、あっち行け!」と叫ぶほどなのだとか。
でも、金井さんは、「多様性をおもしろがる人になりたい」と思っていて、人類の大先輩である虫を、汚いとか不気味などと差別する自分を変えたいと思っています。
それで、虫ぎらいを克服すべく、虫と関わりの深い人を訪ねました。訪ねたのは、虫と子どもの関係を研究している研究者や昆虫園勤務の飼育員など7名。虫と関わりの深い人との対話を通じて、金井さんの虫への感情は変わるのか?
私は子育て真っ最中なので、なにを読んでも、つい子育てと関連づけてしまうのですが、金井さんが虫ぎらいを克服したい理由に親視点で共感しました。
子どもに差別はダメって教えたいけど、てんとう虫はOKだけどゴキブリは気持ち悪くてNGって態度を親がとるのって説得力ないかもな、なんて。
一方で、嫌いなものや苦手なことを無理に克服する必要はないという考え方もあります。ありのままでいいじゃないかとか、好きを伸ばそうとか。
極端な虫ぎらいだからこその独自の視点で金井さんが虫と関わりの深い人と話す様子がおもしろく、それでいて、「多様性」とか「個性」とか深いテーマを考えさせられる。大きらいな虫に歩み寄ろうとする金井さんから、子育てや生き方のヒントを頂きました。
イラストレーターでもある金井真紀さんが描いた挿絵も素敵ですよ。
それでは、また。