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東野圭吾「殺人の門」読了

東野圭吾作品46冊目。

「倉持修を殺そう」と思ったのはいつからだろう。悪魔の如きあの男のせいで、私の人生はいつも狂わされてきた。そして数多くの人間が不幸になった。あいつだけは生かしておいてはならない。でも、私には殺すことができないのだ。殺人者になるために、私に欠けているものはいったい何なのだろうか?人が人を殺すという行為はいかなることなのか。直木賞作家が描く、「憎悪」と「殺意」の一大叙事詩。

裏表紙 紹介文

歯科医の息子・田島。
豆腐屋の息子・倉持。

田島の人生が好転しようとするタイミングにはいつも倉持が。
そして、幾度と無くどん底へ突き落とされる。
本当に究極のどん底。

田島はもう関わってはいけないと分かっていても「人たらし」である倉持から離れる事ができない。
そして、毎回裏切られる。その度に湧き出てくる殺意。


「田島さん、動機さえあれば殺人が起きるというわけではないんですよ」刑事が諭すような口調でいった。
「動機も必要ですが、環境、タイミング、その場の気分、それらが複雑に絡み合って人は人を殺すんです」
「それはわかりますが…」
「さらに」刑事は続けた。「何らかの引き金によって行動する者もいる。あなたの場合、何らかの引き金が必要なのかもしれませんね。それがないかぎり、殺人者となる門をくぐることはできないというわけです。いや、もちろん、そのほうがいいのですがね。そんな門は永久にくぐらないほうがいい」

田島と刑事がこの会話をしている時、倉持は存命か?


総ページ数612P
小学生からスタートし、様々な過程を経て大人になった二人。
数々の人を巻き込み、そして騙した人生。
本当は真っ当に生きたい田島。
しかし、結果的に倉持の相棒になっている。
そんな田島の心の揺れもしっかりと描写された612P。

今まで読んだ東野圭吾作品の中で、一番物語の展開が遅い。その分ひとつひとつの背景が深掘りされている。

正直、途中で挫折しそうになった。
読み切れたのは、もちろん田島が殺人の門をくぐるのかどうかが知りたいから。

最後の100ページくらいは時間を忘れて没頭します。

いやー!楽しかった!


図書館で予約していた「白鳥とコウモリ」が私の番になりましたよ。って案内が来たので、今日取りに行く!次の東野作品は「白鳥とコウモリ」


今からワクワク!
奥様送って行ったらすぐに取りに行こう!


では!今日も楽しい1日にしましょう!

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