Chako

米国カリフォルニア在住のベンチャー・イノベーションコンサルタント。Cando Advisors 代表。 東京外国語大学卒業、スタンフォード大学MBA。 www.candoadvisors.com

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最近の記事

書籍:One Thing

今週、前に読んだ本をざっと読み返していました。その本は『The One Thing』というタイトルで、内容は特に難しくありません。「あれこれ一度にやろうとせず、一番大事な1つのことだけに集中しろ」というテーマです。 https://a.co/d/1PkPJM5 こういう本って、全部をじっくり読むよりも、一つの重要なメッセージを覚えて、それを繰り返し思い出すことで行動の効率が上がるんですよね。 この本のキーポイントは次の一言に集約されています。 最近は、仕事でもプライベ

    • 先端AI企業が注力している「プロンプト・キャッシング」とは?

      OpenAIとAnthropicは、AI処理の効率化を目的とした「プロンプトキャッシング」という技術を導入し、大きなコスト削減に成功しました。この技術により、一度処理したAIの計算結果を再利用することが可能になり、AIの処理時間とコストが大幅に削減されました。AI活用が広がる中、これによりより多くの企業がAI技術を活用できるようになります。 (Photo by Gabriel Heinzer on Unsplash) OpenAIとAnthropicは、プロンプトキャッシ

      • AI教育、学び方はこう変わる

        「AIやビジュアルによって教育が変わるかも」と漠然と感じていたイメージが、「やっぱり」と確信に変わる出来事がありました。 サンフランシスコで行われたオンライン教育NPO、Khan AcademyのSalman Khanさんの講演を聞きに行きました。そこで、GPT-4を使って個別の子供にほぼ無料で家庭教師を手配できるようになるのが遠い未来の話というより、数年以内に教育が劇的に変わる可能性を感じました。 さらに、5月に発表されたChatGPT 4oのデモにもKhan Acad

        • 2024年10月の大型ベンチャー投資

          (画像:Pacific Fusion) Crunchbaseによると、10月の大型投資を受けたスタートアップのベスト10は以下の通りです。 OpenAI 人工知能(AI)分野で66億ドルの資金調達を達成。評価額は1570億ドルに到達し、AI業界での地位を確固たるものとしている。Thrive Capitalがリードし、MicrosoftやNvidiaも参加している。 Pacific Fusion 核融合エネルギー開発で9億ドルを調達。General Catalystが

          Forbes AI50:AI革命の最前線:トップ企業を紹介

          Forbes AI50は、人工知能(AI)分野で最も革新的で影響力のある企業を毎年選出するランキングです。 2023年春には、ChatGPTのようなアプリの人気が爆発し、企業は最新の生成AI技術を取り入れるために競い合い始めました。一年後、その熱狂は依然として衰えを見せていません。この進化は新しいテック経済を生み出し、AIを活用したアプリケーションの開発と展開に専念しています。このリストは、最も有望な非公開AI企業を紹介しています。 リンクはコチラです。 医療AIの未来

          Forbes AI50:AI革命の最前線:トップ企業を紹介

          テクノロジー・トレンドを見つけるサイト

          最近、ExplodingTopicsというサイトを時々見ています。 ウェブ検索 などのデータを分析し、どういったトピックやトレンドが近いうちに「爆発的に伸びる」のかを予測するサイトです。 そのサイトで、2024年と25年にわたるテクノロジーのトップトレンドという記事がありましたのでご紹介します。 トップトレンドは、だいたい想像できるかと思いますが、 AI 量子コンピューティング ロボット工学 サイバーセキュリティ などとなっています。 クリーンテック・水素社

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          Nvidia、GPT-4に匹敵するオープンソースAIモデルを発表

          Nvidiaは、AI業界において注目すべき最新のオープンソースAIモデル「NVLM 1.0」を発表しました。このモデルは、視覚と言語タスクの両方において高い性能を誇り、GPT-4に匹敵する技術力を持っています。これにより、AI技術へのアクセスが広がり、多くの企業や開発者が利用できる環境が整いつつあります。 Nvidiaは、新たにオープンソースAIモデル「NVLM 1.0」を発表した。このモデルは、視覚および言語タスクで圧倒的なパフォーマンスを発揮し、GPT-4に匹敵する実力

          Nvidia、GPT-4に匹敵するオープンソースAIモデルを発表

          期待の無人レジ技術、なぜAmazonは戦略転換を選んだのか?

          (タイトル画像:Airport Experience News) Amazonの無人レジ技術「Just Walk Out」は、当初、革新的な買い物体験として注目を集めました。サンフランシスコやシアトルなどに出張の際に店舗を体験された方も多いのではないかと思います。 私も当初、全くレジなしで品物を取ってそのまま出るという体験にかなりびっくりしました。 しかし、2024年4月、Amazonは米国内のAmazon Fresh店舗からこの技術を撤退させる決定を下しました。 こ

          期待の無人レジ技術、なぜAmazonは戦略転換を選んだのか?

          「人間の営業マンを採用するな」?

          筆者が10月末に行ったサフランシスコでのベンチャー会議(Disrupt)では、セールス自動化企業の一つ、Artisanによる、「もう人間のセールス担当を採用するな」という衝撃的なブースがありました(上の写真)。 「Stop hiring humans」というメッセージを掲げた企業「Artisan」のセールスロボットです。このロボットは、LinkedInなどからメールアドレスを取得し、顧客の興味に合わせたEメールを自動で送信します。人間の担当者はその次の、反応があった人だけを

          「人間の営業マンを採用するな」?

          テク・リーダーの会議効率化

          日本企業の会議を効率化!テク・リーダーの秘密を公開 というテーマで、 アメリカのトップテクノロジー企業のリーダーたちが実践する効率的な会議術について簡単にYouTubeビデオで紹介しています。 🔹 ジェフ・ベゾス(Amazon): - 会議の最初の30分はメモを黙読。 - 「2枚のピザルール」で会議の参加者を制限。 🔹 スティーブ・ジョブズ(Apple): - 最小限のメンバーで会議を実施。 - 不要な参加者は途中退出。 🔹 ビル・ゲイツ(Microsoft): -

          テク・リーダーの会議効率化

          第3四半期のIPO市場の概況

          毎月発行しているアメリカのテクノロジー業界のレポートから、第3四半期のIPOの状況について簡単にまとめてみました。 (出所:主にEYレポート) 2024年第3四半期の米国IPO市場は、前年同期比で件数が29%増加し、調達総額は40%増の27.3億ドルに達した。 特に大型IPOの復活やクロスボーダーIPOの増加が市場を牽引し、テクノロジーとライフサイエンス分野が中心的役割を果たしている。金利低下とインフレ圧力の緩和を背景に、米国IPO市場は引き続き成長基調を維持すると予想され

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          Perplexity: ChatGPTとウィキペディアが子供を作ったらこうなる?

          最近、「ググる」ことが殆どなくなってきているのに気づきました。 昨年後半から、シリコンバレーのAI関係者のスピーチで 「Perplexityがすごいよね」 「やっぱりPerplexityだね」 といった発言を何度か耳にするようになり、気になっていたので使ってみました。 ごく簡単に言うと、こちらのフォーブスの記事にあるように、Perplexityはウィキペディアの情報とChatGPTのアシスタント能力を融合したようなものです。 ChatGPTはもちろん非常に便利なので

          Perplexity: ChatGPTとウィキペディアが子供を作ったらこうなる?

          長い英語ポッドキャストの要点を簡単に見つけるには?

          突然ですが、ポッドキャストを聞くためのアプリは何を使われていますか? iPhoneであればアップルのアプリ、またこの頃は音楽ストリーミングのSpotifyなども人気があるようで、ポッドキャストのホームページにもこういった人気アプリはのっており、ワンクリックで操作できるので便利ではありますね。 私はこの1年ほどPocket Castsというアプリを使っています。他のアプリでもあるのかもしれませんが、速度を変えることの他にギャップ(話のスキマ時間)を飛ばしてくれるなど、時間を

          長い英語ポッドキャストの要点を簡単に見つけるには?

          現在のテクノロジー・トレンド13

          最近、「ExplodingTopics」という、Web検索の巨大なデータベースから直近のトレンドを把握できるサービスを時々見ています。 同社のホームページに出ているごく最近の公開トレンドワードには例えば、 Gamma AI Leonardo AI などという、AIツール関連で注目される会社の検索ボリュームが急速に増えている、などの傾向が見られます。 このExploding Topicsが、「2024年から25年の大きなテクノロジートレンド13件」というのを、同社のトピ

          現在のテクノロジー・トレンド13

          Exploding Topics: AIと人間の力でトレンドを見極める革新的ツール

          Exploding Topicsは、AIと人間のアナリストを組み合わせて、急成長中のトレンドを発見し、企業の意思決定を支援するユニークなプラットフォームです。270万以上のトレンドトピックを網羅したデータベースを保有し、Google検索データを活用して、各トピックの成長度合いや市場への影響を評価しています。 このツールでは、ユーザーが興味のあるトレンドをカテゴリー別に絞り込み、さらに「Exploding(急成長中)」「Regular(安定成長)」「Peaked(成長停止)」

          Exploding Topics: AIと人間の力でトレンドを見極める革新的ツール

          エンジニアの高年収、AIに奪われる日

          先日、上記のタイトルでYoutubeに簡単なビデオを公開したのですが、20分近くありますので簡単に要点だけをこちらにまとめてみました。 最近、シリコンバレーでエンジニアの仕事がAIによって代替されるという話題が増えています。特にChatGPTのようなAIツールがプログラミングを補助することで、エンジニアの需要が減少しています。 シリコンバレーのAIによるIT人口減少と給料格差シリコンバレーのITの就業人口が減少しており、AIによるプログラミング補助が増えている アメリカ

          エンジニアの高年収、AIに奪われる日