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落月の詩



きみの頸部に

うっとり揺れる

銀色の月

垂れた光の

流れを辿って


耽美文学に夢中な青年


読み終えるころには

この世界はきみにとって

無意味なものになるのだろう


崇高な美しさに打ちひしがれて

道徳を忘れたら

わたしのところにおいで

紅い月を見せてあげよう



茶埜子尋子

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