教育心理学
教育心理学
今日は教育心理学。教育社会学と同様、心理学については過去記事参照。まずは最近毎日眺めているコトバンクより。
辞典とか辞書的なもので定義が定まっていないって言われると中々つらいところですが、ただ、教育心理学は認知とか脳の話にまで及んでいるので、そう考えるとまだまだ発展の余地ありということで定義を確定できないのは分かりますね。
とりあえず、研究対象は成長と発達、学習と学習指導、人格と適応、測定と評価が一般的となっており、確かに教育探究科学群の授業科目にもここら辺は一通り入っています。
社会的構成主義の台頭と研究領域の拡大
教育探究科学群における教育心理学の位置付けを考える上で、社会的構成主義(social constructionism)は超キーワードです。
この社会的構成主義の登場によって、教育探究科学群のコンセプトである「教えて学ぶ」(学習者同士が交流しながら学びあう)ができるようになったとも言えますね。学習は他者との相互作用の中で成立するものであるとのことですが、これはこの前の教育社会学でも他者や社会との相互関係によるみたいなことを言っていたのでこの2つは似ているところもあるのかもしれないですね。
この社会的構成主義により、教育心理学の対象とする領域も大きく拡大をしていきます。
ここら辺は教育探究科学群の説明の中でもよく言っていることで、要は教育は学校だけじゃないよということですね。
また、この心理学辞典の中では最後に教育心理学の分野の今後についても述べられており、そこにも教育探究科学群的に重要なワードが入っています。
教育工学などの学習科学の分野をはじめ、教育社会学などの様々な教育に関わる学問との連携が大事ですということが書かれていて、教育探究科学群も教育学を中心に、教育心理学と教育社会学を軸とし、様々な教育関連の科目を学ぶカリキュラムになっており、学び方は社会的構成主義に基づく「教えて、学ぶ」です。
まとめ
教育社会学、教育心理学と2つの学問分野についてこの数日考えていました。教育社会学については、一応自分の研究スタイルとか指向性は教育社会学(高等教育分野の研究者は教育社会学系の人が多かったので)なので何となくは理解をしていますが、教育心理学は実はそれほどちゃんと勉強したことがなく、経験的にやってきてしまった感じです。
社会的構成主義については、単語として知ったのは実はかなり最近なのですが、学生間の相互の学びへのこだわりとか、大人として上手に距離をとって学生と関わり、発達可能性を引き出すということへの執着は強くもっていて、まさに社会的構成主義のアプローチを知らずに実践してました。自分が必要だと感じて実践したことが、実は理論として説明されていたということは結構あって、最初から見ておけばよかったという気もしますが、自分自身が必要性を感じて自分で考えて試行錯誤してたのが良かったと信じるようにしています笑
その最も具体的な例は、2010年から関わり続けているプロジェクトであり、一般的には学生団体として認知されているASPIRE(Action by Students to Promote Innovation and Reform through Education)です。ASPIREについては、教育探究科学群においてもキーワードで、学群のパンフレットとかにも普通に出てきて、ある意味教育探究科学群=ASPIREとも言えます。ASPIREについては、近日中にしっかりまたこの場で書いていければと思っています。