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#13 仕事を辞めた私

私は現在無職です。そして、引きこもり気味の人間です。
先日仕事を辞めました。
入社して、なんと三日で退社しました。文字通りの三日坊主。自己最高記録更新です。行政よりも余程スピード感があります。
歳を重ねて、スーパー漸進的ではありますが、曲がりなりにも社会経験を積んできましたから、最低でも数ヶ月は続けられるだろうと勝手に思っていたので、流石に凹みました。
では、何故、私は仕事を辞めてしまったのか。
幸い時間はたんまりとありますので、考えてみることにしました。

辞めた動機としてはまず、不眠状態が続いた、ということが大きかったと思います。
精神と肉体の疲弊。ストレスを遠ざけたいと思うのは動物の本能ですよね。
私は基本的に不眠状態になることはありません。事実、仕事を辞めたら二日ほどで不眠は完治しました。
つまり、不眠になる理由があったわけです。何故でしょう?
それは仕事が厭になってしまって、怖くなってしまったからです。
できない、覚えられない、何も進展していない感覚。
一日が長いような、短いような。
なにも手ごたえがないまま、終わる。退勤。お疲れ様でした。
で、疲れているから、仕事の予習もできない。一日のスケジュール・段取りを組み立てることもできない。
そんなだから、当然翌日もできないわけです。
ただただ言われたことをやるだけ。
しかも全然できている気がしない。
そして睡眠不足で頭も回りません。
頭が回らないのに、興奮していて、テンションだけは高い。クールダウンできずに熱がこもっている感じ。そういえばコンピュータも冷却が大事ですものね。同じですね。
そんな私は会話の内容が理解できなくなったり、自分が今なにをしているのかわからなくなったりするようになりました。
正直な話、私は入社初日の業務を終えた時点で既に「辞めたい」と思っていました。でも、「流石に初日なんてそんなもんだろう、時間かけてコツコツやっていけばそのうちなんとかなるだろう、それに得られたものも幾つかあったじゃないか、悪い側面ばかり強調するのは良くない、まぁ、とりあえず逃げずに出勤したからOKでしょ、ノルマ達成だ!」と言い聞かせ、自らを諭し、逃避の準備をせっせと始めている自分に飲み込まれないように努めていました。理性(新しい脳)と野生(古い脳)のせめぎあいです。野性はさっさと逃避して痛みを遠ざけ、楽になりたがっていました。そして、入社三日目の日のことです。私は業務中に完全に思考停止してしまったのです。いままでにない経験でした。未知の体験だったので、かなりショックで、完全に心が折れました。
戦意喪失、撃沈、そして降参。なんとも生きた感じのない奇妙な三日間でした。

今回従事した仕事はマルチタスク的な要素が強いものでした。
私はマルチタスクが苦手です。いや、周りがどう評価するかは聞いたことが無いのでわかりませんが、私はそう思っています。主観100%ですいません。
単調な仕事を複雑に処理することがいやなんです。とにかく疲れる。その割には喜びがない。
私は複雑な事物を簡素に処理したいのです。まるで欲の向いている方向が違うんです。
もしかしたら、私でも工夫と経験によってマルチタスクはできるようになるのかもしれません。
でも、頑張れないんです。根性が発動しない。
私は根性なしではありません。そう思っています。勿論、強がりではないですよ。
けれども、私も人間です。全能ではない。つまらないものはやりたくないし、全ての物事に根性を発揮できるわけではないのです。
まぁ、要するに職の選択を間違えたのでしょう。
この向き不向きとか傾向といったものは、経験しないとわからないところもあるので、今回はそれが経験できたことは良かったと思っています。
当然のことですが、会社には迷惑を掛けましたので申し訳なく思っています。とりわけ直接的にお世話になった方々には。
いつかどこかで、恩返しがでいればいいなぁ、なんていうふうに思います。どんな形になるかはわかりませんが。
誠実で、素直で、元気に活動していれば少しは返せると思うのです。

職場の人間関係は悪くありませんでした。
寧ろ、随分と優しい人たちなのだな、と感心したくらいです。
だからこそ、恩返ししたい、などというふうに思えるわけです。
厭な感じのヤツには、とてもこうは思えません。つまり、私にとって彼らはフツーにいい人たちだったわけです。
だから今回の挫折の原因は「私の能力/性格と業務内容の不一致」だと思います。

あぁ、そうだ、それと、副次的な要因もありました。
それは通勤の際に乗る電車とバスの存在です。
混んでいる密室はとてもストレスを感じます。乗り物が混んでいて一本見送る、なんて経験は私はしたことがないんです。お恥ずかしながら。カルチャーショックを受けました。
更に、私は決められた時間通りに動くことが苦手です。
過去を鑑みれば、小学生の頃には既にその萌芽がありました。私は登校班の班長だったのですが、私が一番遅刻していましたから。なんと副班長と下級生たちは私の家まで迎えに来てくれるんです。それで、準備が出来ていない旨を伝えて先に行ってもらう、なんてことがありました。
更に、その後はひきこもりという時間に対して自由過ぎる生活を送ってきたため、ルーズを極めてます。そういえば、音楽をやるにあたって私は拍子とかテンポをとても窮屈に感じるのですが、ひきこもり生活由来という可能性もあるかもしれないですね。
閑話休題。時間にルーズな私であっても、会社員なわけですから、遅刻するわけにはいきません。だから、とても緊張するんです。時間の意識が強くなり過ぎてしまう。毎日が遠足の前日みたいな感じ。
で、それらの要素によって、職場に到着するころには既に疲れている。しかも不眠も重なっているから、当然つらいです。

今回の仕事は、私の「できない」と「やりたくない」が重なっていたと思います。
それは単純に足し算ではなく、掛け算のような効果が生じていたと感じます。
これは今後の仕事選びに役立つぞ、とも思うのですが、入社する前に見極められるかなぁ、難しいのではないかとも思うのです。
とにかく、楽なことをやっていくのがいいという教訓を得ました。
「楽」というのは楽しいこと。
簡単にできること。
今すぐできること。
色々な楽がありますけど、とにかく「楽」が今後のキーワードになる予感がしています。私にとっては。

さて、今回は結構書くのに時間が掛かったなぁ。
なんというか、安定の乱雑さですが。
それでもめげない。まとめましょう。
私が仕事を辞めることになった原因は、
①能力/性格と業務内容の不一致
②仕事以外のストレス因子(私の場合は「混雑する電車・バス」と「時間で動くこと」)

といったところでしょうか。
そして、本丸だと思うのは、
「やりたくない」と「できない」が揃うと、苦痛度MAX
ということ。
ふぅ。疲れて来たのでここらでお暇します。集中力はあまり持続しないものですね。
それでは。


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