西伊豆に、日本一早い春が来た。
西伊豆の海の玄関口、土肥(とい)。日本一早咲きの「土肥桜」が1月下旬に満開になりました。そして紅色の花の海を忙しくわたる、メジロたち。疲れた心をいやすため、フェリーにのってショートトリップしてきました。開花期は長めなので、まだしばらく堪能できるはず。寒さに疲れている方は、ぜひ訪れてみて下さい。
清水港からフェリーで1時間
西伊豆に旅行したことってありますか?東京からだと、踊り子号で行ける東伊豆がポピュラーですよね。アニマルキングダム、川奈ホテル、下田、河津桜…。もしも東京から西伊豆へ行こうと思うと、新幹線でJR三島駅、そこから伊豆箱根鉄道またはバスを乗り継いで二時間かけて南下。陸路でアクセスしやすいとは言えません。
ところが実は、静岡市の清水港からは駿河湾を横断するフェリーがあって、1時間で西伊豆の中腹・土肥(とい)港に到着します。フェリーの艦内は快適だし、大きな船にのるだけでもう楽しい!!
車を運転できない私にとって、海のショートカットコースはとても重宝しています。しかも今なら静岡県民半額キャンペーンで、片道1350円(2022年2月2日時点)。ありがとうございます。
土肥桜が満開
西伊豆の玄関口、土肥には「土肥桜」と呼ばれる日本一早咲きの桜があります。国内の多くの早咲きの桜は「寒緋(カンヒ)桜」を片親に持つといわれていて、土肥桜はカンヒザクラと、ヤマザクラまたはオオシマザクラの交雑種のようです。(詳しくは末尾に付けておくので、ご関心あれば!)。
2022年は、1月中旬から咲き始め、私が訪れた月末にはほぼ満開となっておりました。昼間の最高気温はまだ10℃、風が吹くと震えあがる寒さなのに。
土肥港からは徒歩で10分、海沿いの道を歩くと「土肥金山」があります。そちらの駐車場にも白色の土肥桜が目立っていました。そこからすぐ、2分ほどで松原公園へ。公園の周囲ぐるりと満開の土肥桜。背丈が低いので、近づくと腰の高さから花がついています。満開の桜をバックにしたセルフィ―も簡単に撮れる。
何よりメジロが目の前を飛び交ってくれます。2mほどの距離まで近づいてくることもあって、スマートフォンでも撮れる距離。
公園内には、東海バス「踊り子号」もとめられていました。レトロ可愛い。
他にも、港から少し離れた場所にいくつか土肥桜のスポットがあるようです。こちらに詳しくまとめてありましたので、これから行かれる方はぜひ。
ちょっと昭和な土肥の町
土肥港周辺はどこか懐かしい昭和レトロな雰囲気が残る街並みです。
カメラをもってスナップを撮りながら歩いても楽しい。カフェが少ないのですが、土肥金山内のカフェ「金の砂」に入りました。金粉の乗っている紅茶が嬉しかった。もう少し暖かい日なら、金のソフト食べたかった…
土肥どんなところ?が気になった方には、こちらの手書き地図がおススメです。手書き地図っていいですよね、愛が伝わってきて。また行きたい。
1月ならではの忙しさと寒さに、心も身体もすっかり疲弊していたのですが、春爛漫の桜とメジロを見てかなり復活いたしました。家に帰ってから仕事がはかどった。寒くて部屋に閉じこもっていないで、もっと出歩くべきだったな、と感じた半日のショートトリップでした。
ここから駆け抜ける桜シーズン!
さて、もう2月。あと1週間もすれば河津桜が、そして3月のソメイヨシノや枝垂桜、最後に4月の八重桜まで、最高のシーズンが始まりました!
何かと忙しい年度末ですが、桜で息継ぎしながら生き延びましょう!!
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余談ですが、土肥桜を含む、国内と中国台湾の寒緋桜の系統解析した論文が閲覧可能でした。
「早咲きのサクラ品種とカンヒザクラ地域集団の遺伝的関係」(園芸学研究、2016年4月号)
なお、土肥桜には紅白2種類の木があるのですが、どうも由来は別々らしいです。
・土肥桜(紅):カンヒサクラ×オオシマザクラ
・土肥桜(白):カンヒサクラ×ヤマザクラ
見た感じにも同じ桜とは思えなかったので、やっぱりか~という気はしました。なぜ二種ともに"土肥桜"と呼ぶようになったのか不思議です。
instagramにも桜とメジロの写真をアップしてます。
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