来年のブレーク候補【ソフトバンク篇】
年末企画第4弾は引き続きパ・リーグだ。今回は惜しくもリーグ優勝を逃したソフトバンクのブレーク候補をピックアップしていく。
投手
エースの千賀滉大が抜け、弱体化が危惧されているソフトバンク投手陣だが、今季藤本博史監督が我慢の起用を続けた杉山一樹という投手が救世主となるのではないかと予想する。
今季は防御率6点台と打ち込まれながらも9試合に先発。1勝しか挙げられなかったがそれでも期待できるような球威がある。外国人風の上半身を強く使ったフォームから投じる160キロに迫ろうかという球速で微妙に動くムービング・ファストボールはかなりの武器となるだろう。ただ、その球がストライクゾーンに入らないことが課題だ。少々アバウトでも、ストライクゾーンに入れられる程の最低限の制球ができるようになると文字通り日本人離れをした投手となるのではないか。
↑杉山の投球。シーズンでもこの時の脱力投法を継続していたら…
野手
ここ数年、ソフトバンク打線の課題は主軸の高齢化だ。それに加え、デスパイネ、グラシアルのキューバコンビが退団してしまったので右打者のレギュラーも新しく育てる必要があるだろう。そこで今季台頭した選手がオールドルーキーの野村勇であったが、彼に続く選手がおらず、また砂川リチャードや佐藤直樹ら期待された選手が不審に終わったことが2位に終わった直接の原因なのではないか。
僕はそんなソフトバンク野手陣の中で、所謂「村神世代」の6年目である増田珠という選手に期待する。今季、コロナ禍によるチームのクラスター感染が起こった際に頭角を現したが、主力選手の復帰とともに出番がなくなってしまったもののリストを効かせて広角に打ち分ける打撃が非常に印象的だったことを記憶している。守備でも複数のポジションをそつなくこなすことが出来るので、与えられた場所で開花して欲しいものだ。
↑増田の打撃。層の厚いソフトバンクでも腐らずにプレーして欲しいものである。
最後に
パの盟主となると思われたソフトバンクも2年連続でVを逸した。来季は世代交代を完了させて欲しい。