
【D-T】次期スターが共演
ナゴヤドームで行われた中日阪神戦、この試合ではそれぞれ平成31年の春の甲子園と令和元年の夏の甲子園の覇者である石川昂弥、井上広大がそろってスタメンとなったが、両者の成績がそのまま勝敗に直結したという印象を持ったのでそのことについて書いていくこととしよう。
阪神・井上、無安打も光るものあり
まずは先攻、阪神の井上から書くこととしよう。この試合では3打数無安打で2三振を喫してしまい途中交代となったものの、かなり内容は良かったのではないか。悩める主砲の佐藤輝明を貶そうという意図ではないが、彼と井上を比較するとどちらが昨季活躍した実績のある選手か分からないぐらいにだ。
この試合の中日先発はエースの小笠原慎之介。主力陣でも当てるだけの打撃で手玉に取られていたのだが、井上はかなり思い切りの良いスイングをしていたのだ。昨日の試合では鳴りを潜めたものの、バットの真っ芯に当たったら超ド級の打球が飛ぶことは間違いのない逸材だ。阪神のお膝元である大阪で生まれ育ったという点でも、岡田彰布監督依頼不在となっている生え抜きの大砲として活躍して欲しいものだ。
中日・石川昂は既に…
一昨日のヤクルト戦で今季初本塁打を放ち、調子が乗ってきたのかこの試合でも石川昂は打点を稼いだ。大学に行っていたら4年生、若干21歳の若武者が4番の重責を全うしていることに驚く毎日だ。
彼の良さはいい意味で「中日らしくない」というところにあるだろう。小細工をせず、思い切りよくスイングをしながらも選球眼がいいという持って生まれた才能が豊かな選手である。昨日の同点打も阪神先発の青柳晃洋が投じたシュートボールをしっかりと打ち返した。これが二塁ゴロとならなかったのも、しっかりとバットを振り抜いたからだろう。膝の故障との相談が続くことだろうが、是非彼には残りの100数十試合を完走して欲しいものである。
余談ではあるが、石川昂も前述の井上と同じく地元名古屋のスターである。中日の生え抜き和製大砲として、同郷の山崎武司氏のような活躍を期待している。