髙橋宏斗3年目のホンキ

 昨日、東海ラジオに出演した立浪和義中日監督が昨季台頭した髙橋宏斗について、「肘が不安なのでフォークボールを減らすように」という内容のコメントをしていた。今回は、髙橋宏が来季を全うするためにして欲しいことを書いていくこととする。

一辺倒だった昨季

 昨季の髙橋宏はこのnoteでも数度課題として書いたが、1番打者から9番打者まで同じような組み立てをしていた。これは捕手の木下拓哉が指示していたのかもしれないが、やはり長い回を投げるためにはクリンナップや窮地を迎えた際に最高の出力を出し、それ以外はのらりくらりと投げる事が求められるだろう。中日でいうと大野雄大や柳裕也、そして新加入となる涌井秀章はその力配分が素晴らしいので完投能力が高いのだ。

 そして、昨季の一辺倒の投球で決め球としていたのが他でもないフォークボールなのだ。ただ、この球は指の間を広げて投げるために肘の靭帯を変形させたまま投げることとなる。従って、割り箸を長時間割る寸前の形にしたまま放置するようなものなので肘に非常に負担がかかる。

 この現状を打破するために、髙橋宏には新しい決め球が求められるだろう。フォークボールの握りを浅くして大野のようなツーシーム・ファストボール系の球を習得し肘への負担を下げるか、柳裕也のようにスライダーやカーブを多投する投手にモデルチェンジするかの2択ではないか。ただ、彼の直球が平凡なものにならないような選択をしてほしい。これこそがモデルチェンジの難しさの最大の要因と言えるだろう。

今季は「緩急」を

 前段落にて「のらりくらりと投げる」ことが大切だと書いたが、やはりそのためには緩急をつけることが大切だ。髙橋宏の場合、最速158キロの直球は非常に魅力的だがそれと対になる遅い球がない。

 個人的な意見を言うと、彼は強く腕を振るタイプなのでスポンと抜く感じで遅いカーブを投げると有効的なのではないかと感じる。川上憲伸氏や三浦大輔現横浜監督の現役時代のように、チェンジアップの作用をする人を食ったようなスローカーブを投げる投手は今の球界にはいないので、帰って物珍しいのでは無いか。

最後に

 髙橋宏は涌井の次の20番に相応しい選手。ここで潰れてはいけないが、いつまでも中10日では行けないはずだ。しっかりと身体をマネジメントして、中日の救世主となって欲しい。

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