中日打線、五分咲き?
開幕から極度の不振に喘いでいた中日が、昨日の試合ではまるで人が変わったように2本の本塁打を絡めた大味な点の取り方で5得点を挙げた。今回は、トンネルをぬけた打線のキーマン3人にハイライトを当てて見よう。
岡林勇希に小細工は要らない
岡林が低空飛行を続けていたが、昨日の試合では引っ張った打球と内野安打でマルチ安打を記録。開幕してすぐなので打率も3分ほど上がり、トンネルは脱出したと言えるのではないか。
今季の岡林はどこか悩んでいた印象を持つ。開幕戦での三塁打は良かったものの、変に当てに行ったり、揺さぶろうということかセーフティー・バントを試みてあっさりと凡退してしまうという内容の悪い打席が続いていた。しかしながら、この試合での岡林はどこか吹っ切れたように振り抜き、全力で走っていた。無理やりにバットに当てにいかなくても、彼のセンスをもってすれば自然と当たるのだ。今季は打率3割に加え、盗塁を大幅に伸ばすシーズンとして欲しい。
アキーノ、アルモンテがアベック弾
ビシエドが二軍に落ちた。立浪和義監督には苦渋の決断だっただろうが、彼の開幕からの打席を見ていたら案の定と言っていいだろう。いくら得点圏打率が信用のない指標とは言えど、4番が.000では寂しすぎる。この試合、そんなビシエドとよくクリンナップに名を連ねていたアルモンテ、そして新加入のアキーノが1発を放った。
アルモンテは過去の実績があったので、そのうち感覚が戻って打棒を発揮するだろうとは思っていたものの、アキーノはここ数試合欠場することも多かったのでこの1発はかなり嬉しい。少し前まではオープンスタンスで打っていたが、外に逃げる変化球の対応が明らかにできていなかった。下位打線で、まぐれ当たりの長打を狙う選手であればこれでもいいのかもしれないが、彼は正真正銘4番を打つことを求められて入団した選手。そんな粗さの目立つ選手ではいけないのだ。ナゴヤドームでは本塁打を打つことが難しいとされているが、彼の実力を考えると20、30という数の本塁打を期待できるだろう。打線の核となって欲しいものだ。
最後に
この試合は先発の福谷浩司が早くに崩れてしまったが、その後の打線がお見事であった。こういった勝ち方をできるチームは浮上していくだろう。昨季の阪神のように、大どんでん返しが待っているかもしれない。
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