仲地令亜の才能
昨日、ナゴヤドームで行われた楽天とのオープン戦にて「先発投手の仲地」がベールを脱いだ。結果は黒星が着いてしまったものの、ゲームをしっかりと作る素晴らしい投球であった。今回は、そんな仲地の初先発に感じたことを書いていく。
窮地でも余裕の表情
いきなり空振りをボール判定される災難を被った仲地。その後はそれを引きずってか否かは分からないが、ボールが先行してしまい3失点を喫してしまった。しかしながら、仲地の表情をみるとどこか余裕があるような印象を受けた。窮地に立ちながらも、その状況を楽しんでいるかのような表情だったのだ。
これを見て、僕は彼が活躍することを確信したのだ。こうした表情ができる選手は各球団に指を折って数える程度しかいないだろう。中日では大野雄大か、小笠原慎之介がそれにあたるのではないか。もちろん、それだけの投手になる素質を持っている選手である。
2回以降に見せた修正力
前述の通り、1回の仲地は乱調そのものであった。ストライクとボールが極端であり、捕手の郡司裕也が身体で受け止めなければならないようなとんでもない球も数球ほど見られた。3つのアウトを取る為に費やした球数はなんと47にも嵩んだのだ。しかしながら、この試合通算の球数を見てみると4回をなげて83球。従って、3回に要した球数は36球と非常に少ないことが分かる。
これだけ高い修正力を持っているということは、投球フォームが安定しているのだろう。一見すると上半身の力を強く使って投げているフォームに見えるのだが、横からの映像を見るとステップ幅が狭いだけで下半身の力が非常に強いことがわかるだろう。この強い下半身があるので、逆球や失投となってもコーナーに決められることが出来るのだ。故障がなければゆうにローテーション投手定着が計算できるのではないか。あわよくば2桁勝利を達成して欲しいものだ。
最後に
仲地の素晴らしい点がよく出た初先発となった。次回登板も期待しようではないか。