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【140字/ 空想】残された熱の行方

待ち合わせは誰そ彼時。

今日を最後に別れゆく人。
紫紺の闇は一層深く、
もう顔を見ることもままならない。

声もなく、
けれど緩やかな呼気が鼓膜を震わせた。
絡ませた指先が燃えるように熱い。
この先の未来の熱を
すべてそこに集めたように。

幸せとは何か。
命ある限り、
それは私に語りかけ続けるだろう。

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