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殉教者として惨殺された男と、惚れた女に毒殺された男の青春小説 王国への道ー山田長政 遠藤周作著 (新潮文庫)
昨日4回目のコロナワクチン接種を終えた。腕が痛いし、熱っぽいし、体の節々も痛い。この先何回この苦痛を経験しなければいけないのだろう。生きていくことがだんだん大変になってきた。軽症者が結構死んでるというニュースがある。
「体力が落ちている高齢者にとっては感染によるダメージをきっかけに死亡に至るという現象が起きている」
厚生労働省のデータでは、7月上旬以降で年代が判明した死者の95%が60代以上となっている。
ほんとに死ぬかもしれない。コロナじゃなくても射殺された人もいるし。自分は悪人じゃないと思っていても死は突然やってくるかもしれない。
王国への道ー山田長政 遠藤周作著 (新潮文庫)は二人の男が生きて死ぬ物語だ。一人は善人だが殉教者としてむごい殺され方をする。もう一人は欲望にまみれた俗物で惚れた女に毒殺される。そこにいたるまでの過程は青春小説であり、冒険小説でもある。ワクワクしながら読んだ。
江戸時代初期のアユタヤ(シャム=現在のタイ)に日本人傭兵部隊があったというから驚く。しかも無敵のスペイン艦隊を打ち負かすほど強かったというからますます驚く。創作ではなく事実らしい。
アユタヤには日本人村の遺跡が残っている。タイに観光旅行に行く前に読んでほしい一冊だ。