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誰のために転職活動をするのか?

皆さん、こんにちは。カタリストエージェントの勝田です。
先日、ネットニュースを見ていたら昭和世代の私には目を疑うような記事が飛び込んできました。<出典:読売新聞オンライン 2024年1月31日付>

そこには「オヤカク」という普段中途採用の領域で仕事をしている私には初めて聞く言葉があり、その内容に衝撃を受けました。

オヤカクとは、採用企業が学生の内定時などに「(入社について)親の確認を取る」ことを意味しており、企業によっては、内定通知書を親にも出したり、親向けの内定同意書を作成したりするケースもあるようです。他にも、オフィス見学ツアーを内定者とその親たちに実施する企業や親向けの会社案内まで作成する企業などもあるとのことです。

時代の変化といえばそれまでですが、これでは「誰のための採用活動なのか?」また、これから働く学生自体の意志はないのか?などとても心配になってしまいました。

そこで今回はこの例をきっかけに「誰のために転職活動をするのか?」というテーマについて見ていきたいと思います。


嫁ブロックという言葉も

実は、転職活動においても冒頭の「オヤカク」と同様のケースがあります。それは「嫁ブロック」という言葉で一時期話題になりました。嫁ブロックとは既婚男性の転職などを奥様に反対・制止されることを意味しています。大変失礼な言い方だと思いますが、これも転職活動をしている本人自身では決められないという状況を指しています。

以前、私は『転職の主導権はどっちだ? 』という記事の中で、「転職活動をする本人 vs 家族」という切り口の中で嫁ブロックということにも触れています。詳細は下記をご覧ください。

大事なのはコミュニケーション

それではこのような「オヤカク」や「嫁ブロック」のような事態はなぜ起きるのでしょうか?
もちろん、個別に見れば色々な理由があるかと思いますが、概ね双方のコミュニケーション不足から生じるのではないかと思っています。

つまり、一般的には表面的な情報(例えば大企業かどうか、年収はどうか、働き方はどうかなど)で判断することが多い活動をしている方のご家族(ここでは親や奥様)に対して、活動している本人が将来的にやりたいことや目指しているゴールなどをしっかりと伝えきれていないということが想定されます。
(学生の場合はそもそも将来やりたいことがまだ分からないので親に判断してもらうというケースもあるかもしれません)

もちろん、企業規模や年収、働き方などは大事な観点ですからそれをベースに判断するということは当然、大きな部分を占めると思います。ただ、ここで言いたいことは、もしご本人が明確な考えややりたいことがあるのであれば是非、それをご家族にもしっかり伝える努力をして欲しいということです。そのようなコミュニケーションを図っていくことも実は就職活動や転職活動を行っていく上でとても大事なことです。

転職エージェントとして

私は、面談時に必ず求職者の方に「今回の転職活動についてご家族の方は何とおっしゃっていますか?」という確認をします。これは単なる転職活動をすることを了解しているのかという確認ではなく、転職後のゴールまで共有ができているかどうか、という点も含めてチェックします。

もっと言えば、どういう理由で転職活動をしており、何を実現する事でそれが叶えられるのか、その点についてあなた(=転職活動をする本人)とご家族はどういう認識をしているのかという点をしっかりと整理をしてあげる事が必要になってくるのです。

そのような中で奥様が反対されているケースがあれば、それはどのような点で、その理由は何なのか、ということを確認していきます。そして転職エージェントとして、第三者的にアドバイスやフォローをしていきます。

このような求職者にとって最適な決断ができるような情報提供やフォローをしていくことこそ、転職エージェントの介在価値だと考えています。

誰のための転職活動なのか?

今回は「オヤカク」や「嫁ブロック」というあまり響きの良くない言葉を例に出しながら、「誰のための転職活動なのか?」ということを見てきました。

それはもちろん最終的には、「本人にとって」という部分が第一に来るはずです。働くのはご本人ですからこれは当然です。ご本人が強い想いと意思を持って、悔いのない決断をしていくことが最も大切なことではないかと思っております。それがあって初めてご家族の理解やサポートもついてくるものだと考えています。

弊社としても求職者がそのような決断ができるようにこれからもしっかりと伴奏していきたいと思います。

転職・採用のご相談はお気軽に弊社までお問い合わせ下さい。


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