引きこもりについて
画期的な判決だと思う。
適応障害やPTSD等を発症し、自宅に引きこもっていた女性を
「引き出し屋」と呼ばれる業者が無理に自宅から連れ出し、
施設に入所させたことに対し、東京地裁は、この業者と母親に対し
55万円の損害賠償を命じる判決を出したそうです
引き出し屋……
なんと胸糞の悪くなる奴らでしょうか。
現在、日本には100万人もの引きこもりの人がいるそうです。
※中高年の引きこもりが60万人以上という説も。
引きこもりの人たちの多くが精神的な病気や障害を持っています。
発達障害の割合も、約3割ほどというデータもあります。
僕自身、引きこもりに近い経験があるので、よく分かるのですが、
家や部屋から“引き出そう”とする行為は、極めて危険で
事故や事件につながる可能性が極めて高いと思います。
僕の場合は、高1の夏休み明けから学校に行くのがイヤになり、
そのことで、教師や親戚などが家を訪ねてくるのですが、
学校には絶対行きたくないし、教師らとも顔を合わせたくないから
やむを得ず(?)その時だけ、自室に引きこもったような感じで、
その一方で、友達は毎日遊びに来てたし(不良がほとんどですが)
約4ヶ月後には、僕は単身東京へ行くので、実質的には4ヶ月ほど
引きこもりに近い体験をしたということです。
今思い出しても、当時は、教師や親戚、その他の大人と会うのが
恐怖でしかありませんでした。
なぜ人は引きこもるのか。
それは、他者や社会に対する恐怖感、不信感からです。
自室こそが安寧の場であり、その外の世界は、敵だらけの
魔界みたいなものです。
そういう場へ無理やり引き出そうとするのだから事故が起きて
当然です。
窮鼠猫を噛むではないけれど、引きこもってる方も必死だし、
火事場の馬鹿力的なものが働き、結果、人を傷つけたり、
家や物を壊してしまうことだってあります。
とはいっても、親の気持ちも分からないでもありません。
子ども時代の引きこもりは時間が解決してくれることもあるし、
上手く“治療”に繋げることが出来れば、意外に短期間で
解決する可能性もあります。
しかし、中高年の場合、そこから抜け出すのは至難の技です。
両親も年老いてるし、経済的な問題も大きいです。
世間体もあります(それが何だ!!)
で、止む無く「引き出し屋」なるクズ集団に頼ってしまう。
でも、これで問題が解決することは皆無でしょう。
一時的に施設に入れても、必ず再発しますよ、分かりきってます。
当人は、人が怖い、社会は敵だらけと思ってる訳なので、
そうでないことを時間をかけて説得するしかありません。
それも他者を入れず、家族によって、です。
なので、一番肝要なのは、家族へのサポート(教育的、経済的、メンタル的)だと思います。
当人を変えようとする前に、まず家族(の意識)を変えないと
根本的な解決にはなりません。
そして、仮に社会が「敵ばかり」だとしても、家族が
絶対に守ってくれるということを当人が確信すれば、
必ずよくなると思います。
と共に、上に書いたように、多くの人が病気や障害をもってる
訳なので、上手く治療に繋げてあげることも肝要です。
なぜ我が家だけ、なぜ私の身にこんなことが、
などと思わず、どうぞ、当人をサポートしてあげて
欲しいと思います。
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