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本日の読書

つげ義春日記(つげ義春著)

最近、読書量が減っているけど、読むには読んでいます。
けれど、面白いと思える本は、ここ3ヶ月くらいはなかったような....
そんな中、久々に読み応えのある本だった。

もともと、つげ義春さんには興味があって、その世界観も
想像はしていたけど、僕は漫画類を一切読まないので
つげ義春さんの世界に触れることはなかった。
本書は、つげさんの日記、つまり文章なので、「入門」としては
最適だと思い、読み始めたのだけど、ドハマリ。

上記した通り、ただの日記なんだけど、その味わいは私小説そのもの。
私小説というと、大正、昭和の無頼派の作家が書くイメージで
金はないが、酒、女、博打に明け暮れ、放蕩な印象がある。
しかし、つげさんは、酒も博打もせず、至って「小市民」な
生活ぶりで、妻と子どものことに多く触れている。
昭和50年頃の日記なので、その味わいもある。
妻の癌、自身の胃腸、メンタルの悩み、旅、母や親族のこと、
原稿料や収入、預金のことにも触れており、興味深い。
一時期は預金が1000万を超すが、それでも生活ぶりが
貧相なのが、また面白い。
“私小説”らしく、その内容は明けっ広げ。

僕が一番好きな作家は深沢七郎だけど、つげさんは
深沢さんとも親交があったようで、その点も僕には面白かった。
3世代くらい前のサブカルというか、キーワードとしては
「ガロ」「青林堂」「赤瀬川原平」「南伸坊」「筑摩書房」といえば
わかりやすいかな(・∀・)

めちゃくちゃ面白かったので、つげさんの他の作品(文章もの)を
まとめてAmazonで購入したから、これからしばらくは
楽しい読書が出来そうだ。

前にnoteした通り、職場でコロナの陽性者が出たので、
今月一杯、仕事が休みとなった。
正月休みも入れれば、とんでもない「長期休暇」を過ごしてる訳です(苦笑)
嬉しくはあるが、当然、収入は目減りする。
なので、あまり出歩かず、読書など、「お家生活」を楽しみたいと思う。


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