【日本酒紹介①】推しの日本酒『山猿』をご紹介!(n回目)
こんにちは、日本酒がとにかく大好きな大学生(もう卒業する)、かんた です。
日本酒系の発信をしている者としては、日本酒の銘柄を紹介しないのはさすがに逆張りすぎますし、ご紹介したいものが多いので紹介します!
ただ、先に断っておくのが、本当においしいと思ったものしか紹介しません。そして、僕の好みは、「お米のうま味もありつつ、キレの良いお酒」です。
つまり、フルーティさはそこまで強くない方が好みのため、よくバズるような日本酒初心者の女性でも飲みやすい日本酒はそんなに出てきません😅😅
ですが、ぜひお付き合いください。
『山猿』を醸す永山酒造とは……
永山酒造は、山口県山陽小野田市(市の名前がカッコいい😎)にあり、『山猿』という代表銘柄を醸しています。新幹線も停まる厚狭駅から、昔ながらの商店街を進み、田舎道を20分ほど歩いた場所にあります。
日本酒銘柄としては『山猿』を醸していますが、米焼酎『寝太郎』や、山口ワインなども造る、徹底的に地域産にこだわった酒造さんです。酒米も、山口県の長門市(山陽小野田市の北の北に位置する)の農家さんのものを中心に扱っているようです。
『山猿』との出会い(2023年7月)
僕が『山猿』と出会ったのは、2023年の7月。第22回和酒フェス@中目黒 でした。全国各地から日本酒が中目黒に集まり、¥3,000で試飲などができる神的なイベントです。
この時飲んだ『夏は山猿(特別純米)』と『山猿 限定夏生(純米吟醸 生酒)』に衝撃を受けました。
『夏は山猿(特別純米)』は、口の中に米のうま味が広がりつつ、香りも味もしっかり辛口で後残りしないので、飽きずに飲み続けられます。
『山猿 限定夏生』は、かなりの辛口の香りに、穏やかにほんのりうま味が来て、クセになりました。
『山猿』との再会(2024年3月、2024年7月)
その後、なかなか『山猿』に出会える機会がなかったため、2024年3月に自ら山口・山陽小野田へ赴くことにしました。
厚狭駅に降り立つと、THE 田舎。頭上に際限なく広がる真っ青な空、風情を感じる家々や商店、 一面に敷き詰められた田んぼ、心を和ませる野焼きや土の香り。時間の進むスピードの穏やかさを強く感じました。
特に酒蔵見学をしようという感じではなかったので、売店でどんなお酒があるのかを見て買うだけにしました。
『花より山猿(純米吟醸)』を購入。
飲んでみると……。飲みやすさもありつつ、うま味やコクなどの深みが染みるように広がる。おいしい! だけど、なんか苦味が……?
そして、同年7月。この年も中目黒で開かれた 第25回和酒フェスに参戦しました。
『山猿(特別純米 山廃 無濾過生原酒)』、『山猿(純米吟醸 雄町)』、『愛山猿(純米吟醸 愛山)』を試飲。
いつも通りの柔らかいタッチと穏やかな味の出方はあるけど、「ん……なんか……苦い? 雑味もある……?」
悪い意味でただならぬ雰囲気を感じました。
悲劇は突然に……。杜氏さんの急死(2023年8月)
あんなにおいしかった『山猿』なのに、なぜ味が変わってしまったのか。
憶測にすぎませんが、そこには突然起きた悲劇があると思いました。
2023年の8月、山口県最年少の杜氏さんとして活躍していた永山源一郎さんが、31歳という若さで突然に亡くなってしまったのです。
亡くなった原因は公表されていませんが、突然の訃報に周囲の人々は大変驚いたとのこと。
この突然の事件で深く心を痛められたお父様で社長を務める永山純一郎さんの心がお酒に反映されてしまったのではないかと思います。
造りにデータが持ち込まれた現代でも、杜氏をはじめとした蔵人の勘は酒造りの重要なファクターであり、造る者の心がお酒にも映し出されるとよく言われます。
お父様をはじめとした蔵の人たちの悲しみがお酒にも映ってしまったのではないかと邪推しました。
しかし、そこまで心が映し出されるほど本気のこのお酒に対して、さらに愛が深くなり、今でも目につくと飲まずにはいられません。
悲劇を乗り越えて……(2024年12月)
2024年の末に、『山猿』の新酒(『山猿(純米吟醸 新酒 あらばしり 無濾過生原酒)』)に出会うことができ、飲ませていただきました。
完全に復調とまでは言えないまでも、柔らかな口当たり、穏やかなお米の甘みが広がりつつも、舌の周りには甘みがほのかに滲み、味の変化が急激ではないために飲み飽きせず飲める、逸品でした。
これからどんどん味が戻っていき、さらに進化をして、また感動させられる『山猿』に虜になってしまいました。
おわりに
なぜ僕が日本酒を好きなのかと考えると、そこに人や地域が映し出されるからだと感じています。
蔵の人たちがどのようなお酒がおいしいと思っているのか、その土地の水やお米などの風土がどのようなものなのかを、その一杯で実感できるところに魅力があるのだと思います。
そして、日本酒に出会えば出会うほど、新たなおいしさ・お酒への想いに触れることができ、極上の小説・エッセイを何篇も何篇も出会えているような幸福感を得られるからなのかなと思います。
次回は、数ヶ月前に参加したイベントになりますが、東京にて約40年ぶりに復活した蔵とそこのお酒をご紹介しようと思います。
最後までお読みいただき、誠にありがとうございます。
ぜひ♡スキと、フォローをお願いします!
次回もぜひお読みいただけますと幸いです!