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【日本酒イベント①-1】22歳のガキが審査員をした話 その前に......

こんにちは、日本酒がとにかく大好きな大学生(もう卒業する)、かんた です。 今回は、11月末に鳥取まで行って参加してきたイベントをご紹介……

する予定でしたが、その前のお話が長くなってしまったので、直前談をお話しします。ちゃんと日本酒は関係してきますよ!


イベントに行く前に、腹ごしらえ @洋燈

前日の晩にしこたま飲んで夜行バスに乗って、朝7時。鳥取県・米子に到着しました。
朝ごはんは、地元のカフェ 洋燈 で。年季あふれる外観と香り。緑茂る鉢植えと昔ながらの機械や看板に富んだ店内が素敵でした。旅行先の朝ごはんは、やはり地元の方から愛されるレトロな喫茶店が良いですよね。

朝5:30から空いているカフェ「洋燈」
蝶ネクタイが似合うマスターがかわいく、地元の方が何人もいらっしゃいました。

旅先で酒蔵巡りは必須 @千代むすび酒造

朝ごはんをゆっくり頂き、香ばしい深煎りコーヒーを啜って、電車移動です。各駅で妖怪がお出迎えをしてくれるJR境線。
初冬なのに熱い朝日に照らされながら、ハツラツとした女子高生の隣で肩身を狭く、「ざしきわらし」と待っていると、後光のさした「目玉おやじ」が駅に入ってきました。

水木しげるさんの妖怪に溢れたJR境線
各駅の妖怪を見ていくだけで、往復してしまいます

向かうは、終着駅「鬼太郎駅(境港駅)」。1時間を「目玉おやじ」に揺られながら、進んでいきます。
旅のお供は在来線と本を、ということで、今回は上原浩『純米酒を極める』を読みました(この本のレポは後日あげる予定です)。鳥取県の酒造組合連合会の技術顧問をされていた上原先生は、鳥取の日本酒がもつ本格性を語る時に欠かせません。

上原浩『純米酒を極める』光文社新書(2002)

「酒は純米、燗ならなお良し」
日本酒思想が僕の中でガチガチに組み立てられてきた頃に、「鬼太郎駅」に着きました。水木しげる先生がお出迎え。

机から少し距離のある場所に立つ目玉おやじがかわいい

駅から徒歩数分。お邪魔したのは、鳥取県の中でも一番のチャレンジャー「千代むすび酒造」です。
インターンをしている会社で千代むすびさんとの関係があり、一回は必ず行きたいと思っていた酒蔵でした。
日本酒だけでなく、ジンやウォッカまで手がける酒蔵としてはかなり先を進む蔵です(今では白鶴や久保田などの大手酒蔵もジンなどを造り始めています……)。

売店と食事処もある千代むすび酒造 @境港

米子まで電車で1時間かかってしまう関係上、滞在時間がなんと10分! 蔵見学をできる時間もなく、売店を少し見てまわって、一杯だけ飲ませていただきました。朝9時の日本酒は胸に広がります。酒飲みに酒を飲む時刻は関係ありません。

千代むすび 特別純米 無濾過生原酒 鳥取県産五百万石55%

いただいたのは、「千代むすび 特別純米 無濾過生原酒」です。無濾過生原酒ではない特別純米は東京でも出会えるものの、生酒のためかこの無濾過生原酒には出会ったことがありませんでした(生酒は冷蔵保存がほぼ必須なので、遠くに輸送するには、しっかりとした温度管理が必要なのです)。
やわらかな梨のようなフレッシュな香りがほのかに立ちます。うま味がカツンと出てき、鼻にはワサビのような辛さがツンと出てきました。このワサビっぽい鼻への抜け方が生酒っぽいなと感じています。少しうま味の出てき方にぎこちなさがあるなと、正直思う部分はありましたが、これはこれで生酒っぽくて好きです。

ちなみに、無濾過生原酒でない特別純米を買って帰って飲みましたが、香味は全然違いました。香りはラムネのような爽やかな香りがあり、味はほのかなうま味と苦味。キレも最後に出てくるも、無濾過生原酒ほど強いものではなく、穏やかにキレていく印象でした。

お酒造りの第一は「美味しいこと」です。「ふくよかな味、香り、飲み後はすっきり」を美味しさの基本にしています。

5代目当主 岡空晴夫さん 千代むすび酒造HPより

当主がおっしゃるように、「千代むすび」は、全国的に注目されているお酒の中では珍しい、かなりの辛口系のお酒です。口当たりは柔らかくも、程よいうま味と苦味があり、その後のキレが強いのが特徴的です。
個人的には、「こなき純米 超辛口」という、ラベルに子泣きじじいが描かれているものが大好きです。少し藁のような草っぽい香りがあるので、苦手な方も少なくないと思いますが、鼻へのキレの良さが圧倒的で、食中酒として飲み続けられるお酒です。

イベントに行くまでが長く、今回はここまで

さて、タイトル詐欺をかましてみました。イベントに参加するまでに話したいことが多くて、こんなことになりました。

僕は旅行をするにしても、アクティビティなどをあまりしないタイプなので、飲むか・食うか・移動するか・寝るかしかすることがありません。
ということで、日中は基本的に酒蔵を巡っています。酒を飲んで寝ながら移動して、酒を飲んで寝ながら移動して……。そんな旅です。
今回参加するイベントが米子で行われるということで、訪ねることができる酒蔵が境港の「千代むすび酒造」さんでした。酒飲みとしては、駅からのアクセスが良い酒蔵はとても嬉しいです。駅から徒歩20分かかる蔵が多い中、歩いて5分ほどで行けるのはとてもアクセスが良かったです。
境港は海産物もおいしかったり、水木しげる先生関連のスポットがとても多かったりするので、ぜひ訪ねてみてください!

次回は本当にちゃんとイベントのレポになります。そもそも酒蔵の方がほとんど不要なイベントとは!? 素人も審査員ができるイベントとは!? 東京から鳥取まで行くバカがいるイベントとは!?
少し不思議なイベントについてご紹介します。

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