世代間ギャップに苦しむ20代が読む3冊③

前回・前々回の続きです。


ラスト3冊目は「入社3年目の心得」。僕の仕事の指針になっていることが多いので、改めて備忘録。

仕事は「アウトプット型の種目」なのです。(中略)アウトプットしたものに「価値」があれば、それがお金になって返ってくるのです。ですから、「価値を作って出す」という「価値創出」行動が、仕事では報われます。(中略)「感性価値」はどの業種、職種、部署でも、誰でも発揮できるはずです。そして、コストのかからない感性価値の創出と発揮には、上司の許可も要りません。

堀田孝治「入社3年目の心得」

これは僕にとって考え方の転換になったものでした。結構「調べ物して満足」だったり「今考えている最中です」という報告をあげたりしがちな僕でした。あるいは「仕事ではなく作業」をしがちな僕でした。ですが、結局のところ何かの形で価値を創出しているか、それがわかりやすい形で皆に共有されているか、という観点が完全に落ちていることに気づきました。

感性価値の話は、つまり「信頼があれば、どんな仕事についても価値を作れる」という意味だと解釈しています。「積極的に努力する」とか「話を聞くようにする」とか、そういう行動の一つ一つが感性価値に繋がっていくのかも。「なぜ自分に仕事を頼んでくれるのか」あるいは「自分が提供できる価値ってなんだろうか」とごねごね考えてみるのも良いのかも。


「強みも弱みも、自分ではなく『相手』が、相対的に決めるもの」ということを、再確認しましょう。(中略)「真の強みは、本人が強みと思っているものではなく、『あたりまえ』と思っているものの中にある」ということです。

堀田孝治「入社3年目の心得」

この記事を書いたときはなんの本を読んでの考えだったか思い出せませんでしたがようやく見つけられました。自分の「当たり前」に自分の強みがあるよというお話。

「強みも弱みも、自分ではなく『相手』が、相対的に決めるもの」という考え方ってすごく奥深いと思います。つまり、「最近うまくいかない」という状態の時「自分なんて良いところの一つもない」と思ってしまいがちですよね。でも、実は「強みはあるけど、周りも同じぐらい凄すぎて発揮できてないだけ」という可能性が存分にあるわけです。

この考え方って悩みから救ってくれる良い考え方な気がしました。



さて、なぜこの本を「世代間ギャップ」の文脈で取り上げたかという話です。「もっと主体性を持てよ!」と上司に言われた時に、それを安直に理解して「いやいや主体性持ってるよ」と思ってしまった場面があったからです。これは世代間ギャップ、というよりは単純な経験不足かも。


主体性って結局のところ、「企業」という船を動かすためのエンジンにあたると思うんです。主体性のある人が多いほどエンジンが多い。逆に主体性のある人が少ないと、「主体性のある人」にかなりの負担がかかることになります。

「誰がやっても同じ結果になること」や「価格と性能のような、相対する要素の片方だけを取ること」は「作業」の部類。価値はあるはありますが、もっと価値のあることに時間を使えるようになったらより良くなると思います。

「自分の価値ってなんだろう」とか「自分の仕事の価値ってなんだろう」と考えること、そしてそれを伝えること、行動に起こすことをひっくるめて「主体性」というのかも。


何年目でも学びが深い一冊なので是非是非。

(1401文字)

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