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CEオランダ視察

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2022年6月は、オランダに行ってサーキュラーエコノミーを視察してました。
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#サーキュラーエコノミー

#25 水に浮かぶ牧場〔オランダ滞在記〕

水上で牛を育てる牧場、 Floating Farm に行ってきた。 アムステルダムからバスで1時間 南下したロッテルダムにある。 floating farm が始まったのは2019年。 世界初の水上牧場。 なぜ水に浮かばせた?結論から言うと、 食料ロス・輸送に伴う汚染 の問題にアプローチするため。 現在地球には、 - 気候変動 - 海面上昇 - 人口増加(70億→90億) などの負荷がかかっている。 これにより大幅に増えるのが、 - 新鮮な水 - クリーンエネルギー

#24 誰でもフードヒーローになれる場所〔オランダ滞在記〕

今回は、 フードシステムの変革に取り組む 国際的なコミュニティ Taste Before You Waste について。 消費者の食品廃棄物を減らすことをミッションに、 無駄のない消費をするための インスピレーション、知識、機会を提供している。 具体的なコンテンツは、 - マーケット - ディナー - ワークショップ - ケータリング など。 自分が行ったのは、 毎週水曜日に開催される Wasteless Wednesday という名のディナー。 ここのフォーカスして

#23 量り売り専門店〔オランダ滞在記〕

今回は、量り売り専門店 Little Plant Pantry について。 ヨーロッパにおける 量り売り専門店の需要の高まりは 意外にもここ数年の話らしい。 Little Plant Pantry は、 2019年にスタートした、 アムステルダム初の プラスチックフリーな店。 容器はすべて缶とか瓶で、 札とかトレイは木製。 買う商品を入れる容器は、 特別お店が用意したわけではなく、 街の人達が持ってきたものらしい。 だから大きさも形もバラバラ。 追加料金ナシ。 自

#22 ミッフィーが生まれた街 ユトレヒト〔オランダ滞在記〕

ミッフィー作者の出身地 "ユトレヒト" にいらっしゃる大学院生の方に、 会いに行ってきた。 *本記事にミッフィーについての言及はありません ユトレヒト探索FUNGI FACTORY 中央駅の目の前にある ショッピングモールに、 こんな展示があった。 FUNGI FACTORY という、 廃棄されるコーヒーかすで きのこを育てている会社の PR展示みたいなものらしい。 ユトレヒトの企業から回収した コーヒーかすで栽培したきのこを、 地元で消費するしくみ。 コーヒーかす

#17 ラーメンで世界を救う〔オランダ滞在記〕

サーキュラーエコノミー(以下CE) の記事を漁っていて見つけた、 100%植物性のラーメン屋さん "Men Impossible" へ。 そこで、ラーメンで世界を救う事業をされている 原さんとお話させていただいた。 (@menimpossible) Men Impossible の取り組み飢餓をはじめとする地球上のすべての問題を解決するための選択肢として、皆が楽しく美味しいと思える植物性食という選択肢を提示している。 また、麺用の小麦は日本から取り寄せているが、 それ以

#16 CEの実験区 De Ceuvel〔オランダ滞在記〕

De Ceuvel は、 もともと造船所跡地だった場所で、 よりよい未来をつくるために サーキュラーエコノミー(以下CE) の実験場として現在活用のされている場所。 環境への取り組みを、 具体的かつ身近で楽しいものにする というのを目的として、 さまざまなことが行われている。 実験区になった経緯1990~2000年: 造船所や工場の閉鎖に伴い土地価格が下落 2000~2010年: 放置され、犯罪の温床に 2012年: 土地を有効活用する案を市が募集 2013年: 実験的建

#15 世界遺産の運河でプラスチックフィッシング〔オランダ滞在記〕

アムステルダムの、 世界遺産に登録されている4つの運河の1つ Amsterdamse Grachten で、 プラスチックフィッシングに参加してきた。 簡単に言うと、水上ゴミ拾い。 これの主催は、Plastic Whale という会社。 Plastic Whale概要はこの記事が分かりやすい(↓)。 プラスチック自体を悪としてるんじゃなくて、 使い方に問題を向けてるのがいいなと思った。 情報を加えると、 もともと一般企業に勤めていた Marius Smit さんが

#14 人で賑わう銀行に〔オランダ滞在記〕

オランダの3大銀行(ABN AMRO / ING Bank / Rabobank)の1つである ABN AMRO が建てた複合施設 CIRCL に行ってきた。 CIRCL ができるまでのいきさつ銀行の立地の良さを活かせていないことに課題感を持ち、 日常的に市民が立ち寄れる場所をつくることに。 ABN AMRO は倫理観が高く、その1つとして サーキュラーエコノミー(以下CE)推進にも ファイナンス分野で貢献してきた。 だから、施設を新設するにあたって、 CEのコンセプト

#13 オランダ渡航前の事前学習【後編】

オランダを訪問するにあたって、事前学習。 この本から、 オランダがサーキュラーエコノミー(以下CE)先進国である理由 になりそうな部分をピックアップ。 1. 干拓事業を通じた国づくりが生み出した文化 2. 国民の生活を脅かす海面上昇 3. 質素さを積極的に生きる 4. 情報開示社会 前編では 1. について言及した。 後編は 2.~4. について。 2. 国民の生活を脅かす海面上昇国土の26%が海面下にあるため、 わずかでも海面が上昇すると大問題。 その水害に対する危

#12 オランダ渡航前の事前学習【前編】

オランダを訪問するにあたって、事前学習。 この本から、 オランダがサーキュラーエコノミー(以下CE)先進国である理由 になりそうな部分をピックアップ。 1. 干拓事業を通じた国づくりが生み出した文化 2. 国民の生活を脅かす海面上昇 3. 質素さを積極的に生きる 4. 情報開示社会 前編(1) 後編(2~4) と2つに分ける。 1. 干拓事業を通じた国づくりが生み出した文化オランダ的民主主義という独特の社会システムがある。 要素は大きく3つ。 ①平等 ②寛容 ③コント