見出し画像

美しい去り際は難しい

コンサートや、ライブに行くと、アンコールがある。
ミュージカルを見に行くと、カーテンコールがある。
本編が終わり、演者は一度、舞台袖に捌けるが、再び舞台上に戻ってくる。
アンコールやカーテンコールは、一度だけの場合もあれば、複数回あるときもある。
どのタイミングで終わりにするか、どう終わらせるか、それは難しい問題である。

美しい去り際は難しい。

社会人になって、早数年。
未だに、帰る時の振る舞いに自信がない。
「お先に失礼します。」と言って帰るが、これでいいのか、わからない。

友達と遊んだ帰り、「ばいばい」と言って別れた後、振り返ってもう一度手を振るべきかと考える。
別の時には、次から次へと話を続けてしまい、終えることができない。

あっさりしているのは、少し寂しい。
なかなか別れられないのは、良くない。

次があるのであれば、少し余韻を残すぐらいがいい。
これきりならば、何も残さず、消え去りたい。

美しい去り際は難しい。

この記事が参加している募集