サイエンスとコミュニケーション
サイエンスには、コミュニケーションが必要だ。
度々、「理科ばなれ」が話題になる。
理科ばなれとは、何なのか、本当におきていることなのかは、わからない。
しかし、生活と科学・技術との結びつきが見えにくくなっていると感じている。
そして、これを解決するために、身の回りにある科学・技術に気付くきっかけづくりをしたいと考えている。
学校では、実験、つまり、科学を体験する機会が少なくなっている。それを補うためには、学校外での体験が重要だ。
一方で、技術が進歩たことにより、家電製品を作ったり分解したりする機会が減っている。これにより、科学・技術の集結である家電製品は、どんな仕組みか分からない、ブラックボックスになっている。科学・技術と自分の生活を結びつける媒体ではなくなったということだ。
子供にとって、教室で習ったことが、自分の生活、実体験と結びつかないのだ。つまり、理科が机上の空論になっている。
科学館で、親子に展示解説をする機会があった。最初は話を聞いていた子どもが、保護者の「この子には、まだ早い」という一言により興味を失う場面を経験した。一方で、保護者が「面白いね」と子どもに声をかけ、その子どもが真剣に話を聞いてくれたことがある。
大人の反応が子どもの反応に影響するのだということが分かった。
このことから、子供が科学・技術に親しみを持つためには、大人に科学・技術が身近にあるのだと知ってもらい、親しみを感じてもらうことが必要だと考えている。前者の保護者は、学校で習った理科を忘れていたり、子どもの時の理科に対する苦手意識をそのまま持っていたりするのかもしれない。大人が、学校で習ったことを思い出したり、苦手意識を払拭できるような機会、科学や技術と出会い、考え、楽しめるような機会が必要だと思う。
しかし、実験教室などは、大人を対象にし、かつ、非専門家向けのものが少ないように感じる。
私にできることは、大人に科学・技術が身近にあると自ら気付き、知ってもらうために、非専門家である大人の中に入り、考えるきっかけを作ることだと考えている。
相手の考え方や感じ方を変えるのは容易ではない。
でも、時々、このnoteにも、科学・技術と生活を結びつけるかもしれないタネをまいていこうと思う。
いつか花ひらけばいいなと思いながら。