だいじなのしらせは、なんとなくやってくるのかもしれない。
あさ、
梨木香歩さんの
やがて満ちてくる光のが文庫になったんだった。
そろそろ保存用を買っておこうと思っていた。
ひる、
ひとのことが気になってしょうがない、
ひととくらべて、このひとは好かれている、
わたしはちがうとか、
なんでわたしはこんなふうなんだろう。
とそとくらべてがっかりすることしきり。
でも、
昼過ぎの初夏のような屋外にでたら、
ああ、わたしのたましいはわたしを選んできたんだなあ。
このたましいでなにかしたいことがあったんだよなー。
としみじみと思う瞬間があって、
いつの間にか、もやもやとしたものは消えていた。
夕方、
遠い昔に他部署に貸していて
今日返却された雑誌ミセスのバックナンバー
を捨てようかとながめていたら、
梨木香歩さんの連載
遠くにかがやく、近くでささやく
世界がすべてブルーグレーに見えるとしても
に気がつき、引き込まれるように読む。
きっと、もう読んだ本にきっと収録されているだろうと思いながら。
ストックフォルムからの飛行機で満月に信じられないほど美しく照らされた、天上からしか眺められない地上を眺めたこと。そして、無言館で見た月夜の田園と題された、ブルーグレーの不思議な田園の光景を描いた青年が戦死する予感を持っていただろうか。と。
天上から見る美しく照らされた地上。
地上で浴びるブルーグレーの光。
最後(原文より引用)は、
世界がすべて、ブルーグレーのように見えていたとしても、その瞬間天上から降り注いでいるのは、実は黄金色の祝福のような光であった。その発見を、時の彼方で、彼に伝えたい。
と結んであった。
外にでたときに感じた、
わたしのたましいみたいなものは天上からの視点だったかもしれないなー。
となんだか妙に納得して、このページを切り抜いた。
そして、調べてみたら、
この連載は、
やがて満ちてくる光の
に収録されているようだった。
わたしの天上からのお知らせは、
ちょっとした答え合わせのゲームも含むようだ。