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男というもの

片想いって何それ?美味しいの?おもしろいの?へ??

冒頭から遂に頭おかしくなりました?と思わせてしまったかもしれないが、そのくらい私の辞書の中に『片想い』というワードは存在しない。

いや正確にいうと若い頃はあったようにも思う。
でもそれは10代のアオハル時代の話で、遥か遠い記憶。


職場の部下で新卒入社した男の子が、5年片想いしている幼馴染に来週告白しますと飲み会で宣言した時には、

「か、か、か、片想い!?!?!え、しかも、ご、5年も!?」
と大興奮してしまった。(セクハラでしょうか)

それくらい片想いとは縁遠いものになってしまった。



恋愛無双シリーズの第一弾『出会いがないと嘆く女たちへ』を投稿したら、実は想像以上に反響があった。
私のプライベートを知っている友人たちからは、題名キャンディスRIKACOでいいんじゃない?と言われたほど私を現したコラムになった。


ハンターっぷりをお披露目したと共に、恋愛のフェーズは5段階かと言及した。

①出会い
②接近
③交際
④発展or現状維持(マンネリ)
⑤結婚or別れ

今回は②接近編について、私の実体験と共に考察をしたいと思う。


絶賛片想い中の子が少しでも参考にしてもらいたいと言いたいところだが、きっと全く参考にならないと思うので、エンタメとしてお楽しみいただければ幸いである。


片想いをしない理由

前回のコラムで、私はおそらく男脳の割合が強いと記載した。

「男性と出会ったら、オスかそれ以外かに分ける。」
と私は友達に公言している。

つまり恋愛対象かそれ以外か、もっと端的に言うと性的魅力があるのかないのか、というジャッジを昔から瞬時にしてしまう。

ちなみにローランドの「俺か、俺以外か」よりも昔から公言していた。(黙りなさい)


私の場合、オスではない”それ以外”に仕分けされた男性がオスの領域に入ってくることは決してない。
友達関係から発展して恋人関係になった経験がない。
もしかしたら年齢をより重ねて、趣味嗜好の変遷から今後経験する可能性があるかもしれないが。

それに、オスに仕分けした人=必ずしも好きになるわけではない。

そもそも、私のことを好きになってくれる人しか私も好きにならない。
これこそ片想いが理解できない要因だろう。

こちらが興味を持って接したところで、あちらが興味を示してないなと判断した時点で深入りしない。
本気で好きになる前に引く。

いや、少し違うか。
私に興味がない人に対して、長い期間、興味を持ち続けることが無理なのである。


片想いをしている人の話を聞くと、この思考回路とは全く異なり、いわゆる脈ナシとわかっていても健気に想い続けている。

シンプルに自分だけが好きって状況、楽しい?
辛くない?

恋愛以外にも楽しい娯楽が溢れてるこのご時世に、わざわざ修羅の道を歩み続けるなんて無理なのである。

振り向いてくれない相手に執着せずとも、他にも魅力のある男性はたくさん存在するはず。

世の中に男は何人いると思ってんの?35億。(丸パクリです。土下座)


極論言ってしまえば、勝ち戦しかしない。

これに勝るものはない。

とはいえ、はい今回これで終わりです。という訳にはいかないのでもう少し続けよう。




私は尋常ではないほど好奇心旺盛で、興味関心を持ったことに対して変態レベルで追求してしまう。

ここ数年だと何故だか”ホモサピエンス”に対しての興味が止まらず、(やばすぎる女だ)
初歩的なところから始まって心理学、脳科学、行動心理学、哲学、進化心理学といったあらゆるジャンルの本を読み漁り、調べまくってインプットしてきた。


その知見を得て、今までのハンター活動こそが、実は理に叶っていることに気が付いた。

もちろん全ての男性(&女性)に当てはまるわけではないので、好き勝手書くことをご容赦いただきたい。

ホモサピエンスとしての本能

大前提、現代の生活環境や社会制度というのは約5000年前に農耕が始まり文明が生まれた時からのもので、何十万年にもわたる人類の歴史からすると圧倒的に最近の出来事である。

教科書に載っていた石器時代を想像してもらいたいが、狩猟や農耕をしていた頃から、人類の脳や心はほとんど変わっていない。

現代の文明が発展し便利な生活を送れるようになり、いくら社会制度と整えようとも、男女平等を謳ったところで、ホモサピエンスとしての進化が追いついていない。

男という性は基本的にハンターで、逃げるものを追うという本能があります。


男性は狩猟をし、女性は家を守るといった生活スタイルを長らく続けていた。

いわゆる狩猟民族である男性は、恋愛に置き換えると女性を追いかけたい。


恋愛が上手く成就しない女性の話を聞くと、ざっくり分けると3パターンか。

  1. 女性としてはアピールをしているつもりだが、相手の男性に全く伝わっていない。

  2. 過剰なほど好きバレしている。

  3. シンプルに女性としての魅力がない。

最後の女性としての魅力がない、については本人の努力次第でどうにでもなると思っている。

いやいや人の本質として中身が大事でしょ。というのはあくまで綺麗事で、現実は外見がよくないと中身をそもそも見てもらえない。
人は見た目が9割という本が昔ヒットしたことも懐かしい。

女性よりも男性の方が相手の外見を重視するという研究結果も出ている。

だが、何も絶世の美女になる必要はない。


例えば、社会心理学で「ハロー効果」と言われるバイアスがある。
人間は世の中全ての情報を正しく把握しているわけではなく、わからない部分については推測をする。最初に優れている点を見つけると、その他においても優れていると考えがちになる。

わかりやすく言うと、見た目が優しそうな雰囲気の人に出会った時、勝手に性格までいい人だろうと思い込んだ経験はないだろうか?

つまりは、外見から得た目立つ情報を使って中身を推測するので、最初にいかに良い情報を与えることが重要になってくる。




それに先に述べた
「オスかそれ以外かに分ける」。
このジャッジこそ、実は多くの男性が出会い頭に瞬時にしている。
もしかしたら女性もわざわざ言わないだけ、もしくは気づいていないだけかもしれないが。


ただ男性の場合は、いわゆる抱けるゾーンが女性に比べてめちゃめちゃ広い。

男性は女性に比べると、『恋』という文字の通りで『下心』が強い。

下心とは決して下品なものではなくて、動物の本能として子孫を残すために備わっているもので、下心が働くのはむしろ正常な機能。


女性は受け入れる性で、男性は放出する性。
女性がゆっくりと心を開いていくのに対して、男性は出会い頭が割と勝負。

狩猟時代がわかりやすい例で、女性は妊娠中や出産中、出産直後といった自分が身動き取れない時期に、自身と子どもの身を外敵から守ってくれるかどうか、男性をジャッジする必要がある。
子どもを育てるため、男性に資源調達能力や権力があるのかをジャッジする必要がある。
このジャッジ期間こそ、女性が男性を好きになるのに時間がかかる要因であろう。

2つ目に挙げた好きバレが何故ダメなのかというと、
男性は追いかけたい生き物なので、女性からの明らかな好意を感じると、既に手中に納めた感が出てしまう為わざわざ追いかける必要がなくなる。


参考にしてもらいたい事例として、
先日よもぎ蒸しを体験した話をしよう。

よもぎ蒸しは女性の悩みのタネである冷え性や生理痛、PMSにいいと言う噂を聞きつけ、前から興味があったものの、タイミングを逃して行けずにいた。

だが先日、家の近くによもぎ蒸しがあると発覚し、すぐに予約を取って行ってみた。
よもぎ蒸し自体は、人生で一番の滝汗を流し、デトックスされたことが体感できて満足のいく体験だった。

だがしかし、その店を経営している女性に問題があった。

簡潔に言うと、営業が下手くそすぎるのである。
明らかなゴリ押し、通うことを前提とした説明、不信感は募る一方。

店員さんから勧められたものは基本的に買ってしまうスーパーカモ客の私ですら、流石に引いてしまった。

実際のところ、体験する前は近所で通いやすいことも相まって、定期的に通おうと思っていた。
それにも関わらず、興醒めさせる破壊力よ。

きっと女性の推しが強すぎる時の男性心理もこういう感じなのだろう。

シンプルに引いている。



そして、これとは逆パターンの最初にあげた女性からの好意が伝わっていなさすぎる問題。

これは男性のプライドに関係している。

一般的に、男性はプライドが高いとよく言われている。

しかし、実は繊細な心境を悟られたくないが故に、プライドという名の鎧を纏っているとも言い換えられる。

一般に、女性の体はデリケートで複雑だといわれていますが、男もそれと同じくらい場合によってはそれ以上に厄介でナイーブな面を含んでいます。


繊細な心も持っているが故に、あまりにも女性からの好意が感じられない、反応が悪いとなると、傷付くのが怖くて手を出せない。


MENDOKUSEeeeeeeeeeeeeeeeeee!!!


はい、女性の気持ちを代弁して叫んでおきました。



ただこの男性の繊細な心理を理解しているのとしていないのでは、距離の縮め方やスピード感に雲泥の差が出そうである。

狙った男を落とす

狩猟時代とかホモサピエンスとか意味不明すぎと思われてそうだが、構わず続けて、実体験を少しご紹介しよう。


今まで交際してきた人たちに実施した事情聴取した結果(言い方よ)、
恋に落ちたタイミングというかパターンとも言うべきか、いくつかの共通点があった。


”熱心に人の話を聞くフリをして右から左に話を聞き流す選手権”があったら、私は間違いなく優勝する。

は?いきなりどうした?と思っただろうが、
この『熱心に人の話を聞く』ということこそ、相手に対しての興味がありますアピールに繋がる。

心理学的な要素でいうと、人は自分に興味を持ってくれる人に対して心を開きやすい。



「うんうんって優しく相槌してくれて、俺の話をちゃんと聞いてくれてるんだなって安心する」
と交際前に言われて驚いたことがある。

実際のところは寝落ち前の電話だったので、ただただ眠くて思考回路もまともに働かず話題を作るのもだるくて、眠気から優しい(?)相槌になっていただけなのに、なんということでしょう。(元カレよゴメン)



また、違う元カレには人生で一番面白かった出来事は何?と適当に投げかけた質問に対して、
話しながら徐々に思い出して面白くなったのか、大爆笑しながらベラベラと饒舌に話をし、話の終盤には声がカッサカサに枯れていた。

これまた私はというと、右から左に聞き流して内容はほとんど覚えていないのだが(ひどい)、
本人は大満足していた。



男性って自分語りが大好きなんですね。
適切な質問を投げかけて、相手にとってタイミングよく心地良いリアクションをするだけで勝手に舞い上がってくれる。

なんと単純なことでしょう。
可愛らしいですね。


まさに、キャバクラやクラブにおじさんがお金を払ってまで通う理由の一つではなかろうか。
家族にはろくに相手もされず、家ではまともに会話すらできない、娘からは毛嫌いされているとなってくると、お姉さんたちが優しく話を聞いてくれるならそりゃお金を払ってでも通う。



そのくらい男性は自尊心を保ちたい生き物なのである。
女性と違って共感をして欲しいわけではなく、
ただただオレの話を聞いてほしい。




営業時代にオフィスにいることが嫌で、いかに客先に長く滞在できるか注力していた。
(もちろんサボりまくってもいた)

そこで一番労力をかけることなく客先に長く滞在できるかを模索して、顧客に気分良く且つ長く話をしてもらうという方法に辿り着いた。

重要な話や情報はもちろん覚えているが、右から左に聞き流しながらも、さも相手からは真剣に聞いていると思ってもらえる技術をマスターしたのはきっとこの時期だろう。

そんな棚ぼた的な感覚で身についた傾聴スキル。

これこそが、その後の人生の中で出会った男性に対しても無意識に発揮されてきたように思う。






フィーリング、タイミング、ハプニングと恋愛の3ingはご存知だと思うが、

「私なら自ら生み出せると思うの。」

とリアル友人に呟いたことがある私なので、フィーリング以外は自らのアクション次第でどうにでもなると思っている。

これはあくまで出会いの段階であって、交際を継続させたり発展させるフェーズはまた別の話だが。




距離が縮められたら、あとは相手の出方を待って〜などはしない。
まさにタイミングとハプニングは自ら生み出す。

やり方は至ってシンプル。

「私のことどう思ってるの?」
と聞くだけ。


イメージし難いかもしれないので、実例を。

いい感じの男性と電話で話している時に、
ふと「私のことどう思ってるの?」と投げかけたところ、
こちらとしては「好きだよ」とか「付き合いたいと思ってる」とかいう解答を期待しているわけだが、

「いいと思ってるよ」と何とも言えない返答をした男性がいた。


この時の私はというと、間髪入れずに畳みかけた。

「え?いいと思ってる??いやいや、その程度じゃなくて私のこと大好きじゃない?」

次の日に急遽会う運びとなって、まんまと告白してきたわけである。


今振り返ると自分でも恐ろしいのだが、当時は本当に根拠のない自信があって、作戦でも何でもなく本心から発言をしていた。


後日談として、
「出会ってまだ日が浅いし、告白してもOK貰えるかはまだわからなかったけど、ああやって言ってくれたから対面でちゃんと伝えようと思った。」とこれまた聞き出した。

ちなみにこの告白をさせた日、彼と会うのは2回目だった。




自分で見極めるしかない


私は恋愛において、先述した通り男性脳なのでスピードが要なのである。

”鉄は熱いうちに打て”
という諺を体現するウォンナ(女)。

悲しいかな、最初の出会いの段階で熱量がないのに何回も会ったところで熱量が上がることはなかった。



ただ注意しなければならないことがあって、男性の熱量が本気なのか遊びなのか見極めなければならない。

世の中には、驚くほどクズみたいな男がわんさかいるもので、
クズ男と出会うことなく伴侶を得た女性は一生その男性を大事にしてほしいと願う。(アーメン)


クズ男を経験したことがある女性ならわかると思うのだが、クズ男こそ短期決戦型。

恋愛中、男が女性に親切にサービスをするのは相手を自分の掌中にしたいという下心があるからで、その気持ちが無ければ、極端な話、女性を高価な食事やドライブに誘ったりはしないものです。
 言い換えると、女性に対する男の優しさは、どこかで性的な願望につながっているといってもよく、女性と肉体関係、あるいはそれに準ずる関係にすすみたいからこそ、親切にしているのです。


大前提を理解しつつも、自分で見極めるしかない。




女性がある程度の年齢を重ねると、今までターゲットゾーンではなかった年下男性が好ましく思えてくる時期に突入する。

私ももれなくそのパターンにハマった時期があった。

年下男性と出会う機会があって、ヨシいっちょお手並み拝見するかと手を出した。
(あれ、もしかして私がクズ男でしょうか)


手を出したというと語弊が生まれるので、正しくは好意をチラ見せしたところ、
まんまと罠にハマったウサギの如く、好きとか何とか言ってきたので、

「え、好きなの?どうしたいの?」と
いかにもクズ男が言いそうな発言をし、

「その好きって恋心?下心?どっち??」と
鬼詰めした女は私である。


「恋心100%」とアキラ100%みたいな発言をしてきたので、オモロいやんけとなり、
「恋心100%って私がわかったら付き合ってもいいよ」と、う〜えから〜マリ〜コ〜並みの上から発言をブチかまし、
その後は健全なデートを重ねて付き合う運びとなった。



本気なのか遊びなのかを見極めるためには、男性に時間と労力をかけさせて見極める必要がある。


ちなみに、これはサンクコスト効果という心理効果でもある。
わかりやすい例はギャンブルで、これだけお金を費やしたのだからここで辞めたらもったいない、損をしてしまうのではないかという心理。

恋愛に置き換えると、長年付き合った恋人となかなか別れられない状況や、時間や費やしたお金を考えると追いかけ続けたいと思う心理を指す。



男というもの


ここまで散々好き勝手書いてきたわけだが、途中で度々引用していた今回の参考文献はこちら。

この本では、男の本音というか、男の心と体の実態について、少年期、青年期から壮年期にいたるまで、自分や知人たちの体験も踏まえて、述べていこうと思います。
それというのも、男の本当の肉体的・精神的内面というものが一般の女性に意外に知られていないからです。

〜略〜

完全に相手の性になれなくても、分かろうとするその一歩が多くの理解を生み出し、ひいてはそれがその人の人間としての幅の広さと豊かさを生み出すことになるはずです。

『男というもの』 渡辺淳一



渡辺淳一といえば、かつて「失楽園」ブームを巻き起こした作家である。
医学博士でもあり、医学的な人間認識をもとに書いた男と女の本質に迫る恋愛小説、歴史、伝記的小説といった多彩な作品を世に送り出した。



男女は慈しみ愛し合う一方で、違う星からやってきた宇宙人ですかというほど、考え方や捉え方、価値観も異なるが故に、衝突したり、歪みあったりもする。

私も恋愛でつまづいたり、傷ついたりした時には、彼の作品に触れる機会が多かったように思う。


今回紹介したこの本は偶然、前職時代の支店長から貰ったのだが(どういう関係)、確か新入社員くらいの時でまだ若く読書習慣もあまりなかったので、ろくに読んだ記憶はない。

だがいつの間にか、人生の節目節目で何度も読み返すバイブルのような存在になった。
 

刊行されて20年以上経っているので、古臭い価値観だなあと俗っぽい節もあるのだが、一般論としてなかなか面白い。





余談だが、会社の同僚にこの本を貸したことがあり、貸したその日にわざわざ写真付きでLINEが届いたことがある。

「ほんと笑わせんなよw」

と届いた写真を見ると、
第八章の『エクスタシーへの招待』にしおりが挟んであった。

なんたる失態。


ちなみに、この章を元カレに朗読させたこともある。
(ここまでくるとホラーだよ)




代表作「失楽園」からも想像できる通り、性愛が描かれており刺激的な内容も多いことから、そういったジャンルが苦手な方もいると思うので、全員にお勧めするわけではないが、個人的にはセックスレスのカップルや思春期の男の子の母親は参考になるのではないかと思っている。







最後に。

今回、恋愛のフェーズの接近編を好き勝手書いてみて改めて気づいてしまったのだが、

もしかしたら私は
男以上に男なのかもしれない。

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