絵本のような世界を旅して#10 〜志々島〜
瀬戸内海に浮かぶ小さな離島、志々島。
その小さな島には、昔ながらの風景や神秘的な自然が広がっています。
そんな志々島に行ってきたのは、2023年のGW。香川旅の目的地の1つとして訪れました。
予定していたフェリーが、まさかの満席に
志々島行きのフェリーが出発する須田港に到着すると、GWということもあり、すでに駐車場がほぼ満車。
志々島だけでなく、別の島に行く方や釣りを楽しむ方もいて、フェリー出発から約30分前に到着したのにも関わらず、なかなか車が停められない。
運良く1つ空いている場所を見つけ、なんとか案内所に向かうことができました。
しかし、ここでも問題が。
定員70名の船は、すでに満席で乗ることができないとのこと。
「ここまで来て行けないなんて…」と途方にくれかけていたところ、臨時便を出していただくことになりました。(ありがとうございます…!)
臨時便は当初の予定通り、粟島を経由して志々島に行く船。
本来の便が出発した後だったので、船の定員は余裕があり、ラッキー。
ほとんどの乗客は粟島で降りたので、志々島までは心地よい海風を感じながら、のんびり向かうことができました。
かつて「花の島」と呼ばれた、天空の花畑
40分ほど船にゆられ、たどり着いた志々島。
聞いていた通り、車もコンビニも見当たらない、のどかな島です。
アップダウンが激しいので、自転車もNG。
ここからは歩いて散策です。
まるでハイキングに来たのかと思わされるぐらいに急な坂道を登ること約20分。
目的地の1つである「天空の花畑」に到着しました。
かつては、島全体に花畑が広がる「花の島」だった志々島。
しかし、一時は過疎化の影響から花農家がいなくなってしまう事態になったのだとか。
そんな「花の島」を復活させるために、島内・島外の方が力を合わせて活動し、今はまた美しいお花畑が見られるようになったとのことです。
この日はネモフィラが見頃。瀬戸内海のブルーと調和する景色は、見とれてしまうほどにきれい。
この景色を見るためだと思えば、ここまでの険しい道のりも我慢できます。
少し進むとマーガレットのお花畑にも出会うことができました。
白とピンクの色合いが、なんとも可愛い組み合わせ。
ナデシコにキンセンカ、紫陽花など、4月から6月まで様々なお花が私たちを迎えてくれるガーデン。
季節を変えて、何度でも訪れたくなる唯一無二の場所です。
島を見守る、樹齢1200年の大楠
天空の花畑を後にし、さらに島の奥深くに進みます。
(ほぼ)道なき道を進み、一同が若干不安になりかけた頃、やっと出会うことができたのが、志々島のシンボル「大楠」です。
島の中腹にそびえる樹齢1200年の楠の木は、島のパワースポット。
幹周り約14m、高さ約40mを誇り、四方に伸びた幹はまるで神様が手を広げているかのよう。
神々しく美しい姿に、しばらく釘付けに。
新緑が美しい季節。葉の間から降り注ぐ木漏れ日も美しく、輝かしい光景でした。
瀬戸内海の景色を堪能する、楠の倉展望台
アップダウンのある道をさらに進み、しばらく経つと、開けたスポットに到着しました。
楠の倉展望台。穏やかな瀬戸内海を一望できる場所です。
木造の展望台は、休憩スポットとしても使われているとのこと。
島に建つ小さな家のようで、ミニチュアみたいな景色がかわいい。
遠くに瀬戸大橋まで見えるほどに見晴らしが良く、ここまで登ってきた達成感でいっぱいの気持ちに。
心地よい風を感じながら、贅沢なひと時を過ごすことができました。
日帰りで満喫できる、自然いっぱいの小さな島旅
周囲3.8kmの小さな島ではありますが、見どころがたくさんある志々島。
主なスポットは半日程度で巡ることができるので、日帰り旅としておすすめです。
島には小さな売店とアイスやジュースなどを買ってひと休みできる休憩スポットぐらいしかなく、不便を感じることもあるかもしれませんが、それもきっと旅の醍醐味。
ぜひ足を運んでみていただけると嬉しいです。
志々島
香川県三豊市詫間町志々島
アクセス:宮の下港から定期船で約20分 or 須田港から定期船で約50分(粟島経由)
https://www.mitoyo-kanko.com/shishijimaisland/
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旅するフォトグラファーであるYuri(camel8326)の心の琴線に引っかかった、『かわいい風景・素敵なカフェ・心惹かれるお宿』などをゆるく紹介するミニコラム。
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