認知症の母 入院生活で認知症が進行?
(「認知症の母 脳血腫の手術をする」の続きです)
脳血腫が判明し、緊急入院をした認知症の母。4日後に脳血腫の手術を受け、入院してから約1ヶ月後にリハビリ専門病院に転院しました。
脳神経外科での入院は、手術の翌日からリハビリが始まったものの、1日にわずか10~20分程度の簡易なもので、それ以外は母は「やることが無いから寝ている」状態となりました。
トイレに行くときは看護師が見守ることになっていましたが、ナースコールを母はかけることができないので、ベットのセンサーが自動でナースコールするものの、看護師が駆けつけるまでかなり時間がかかることも…。脳血腫の影響と認知症のため、ナースコールだけでなく、テレビの電源を入れることもできず、イヤホンの装着も母は覚えることができませんでした。貴重品は持ち込み禁止と言われ、母は管理もできないからと腕時計も持ってこれず、カーテンで区切られた何も無い空間で、母は寝ていました。
認知症が進行しないように、自宅やデイサービスで日時や季節、日常の様々なことを意識するように、これまでずっと仕掛けてきたのに、すべて帳消しにされてしまったようでした。
小さなカレンダーを持ち込み、8月のお誕生日会で撮った家族写真を拡大コピーしたものをベットサイドに貼る等してみましたが、狭い空間でできることは限られていました。
見舞いに行くと母は、「いつまで入院するのか?」「自宅は大丈夫?」「(実家の)お隣さんはどう思っているのか?」、この質問を何度も何度も繰り返しました。「明日、退院するのよ」と妄想を語ったこともありました。脳の手術をしたことも自覚できてない時がほとんどでした。
治療のための入院、看護はしてくれるが介護はしてくれないと、自分に言い聞かせていましたが、入院中に行なった要介護認定の見直し面談で、担当の看護師が母の状態を正確に把握できていないことが分かり、調査員と共に呆れました。
転院後に友人から、母が手術をした病院に高齢者の親が入院したが対応が悪かったと聞き、病院そのものに問題があるのかも…と今は感じています。
この入院生活が続くと、認知症は進行し、動かないから体力も筋力もどんどん落ちていってしまう、一日も早く脱出させなければ。病院のソーシャルワーカーに相談し、リハビリ専門病院への転院を決めました。
転院先のリハビリ病院が見舞いが家族に限定されるので、母の友人に「今の病院にいるうちなら、母に会えます」と連絡したところ、転院の前日に訪れてくれました。
いつものごとく、母はすべてを忘れているかと思いきや、転院日に母を迎えに行ったら「昨日、○○さんが見舞いに来た。見舞いの品がそこに置いてある。」と言います。ベットサイドの荷物入れには、確かにお見舞いのお菓子がありました。
ちゃんと覚えている!!お母さん、リハビリ病院で復活できるかも?!