大切にしている教え。よいこととそうでないことはセットで来る!仕事が嫌になった時も人生なんか上手くいかないときも。
ピコーン。
こんな時間に?!
普段は勤務時間を過ぎると会社の携帯は見えない場所にしまってしまうのでメールやチャットが来ても気づかないし、気にしない。
今日はたまたま、入ってきたメッセージが気になってキッチンカウンターの上に出しておいた。
ピコーン。
まただ。
どうやらトラブルが発生している。
急いで応急処置をして取り急ぎ必要な会議を設定する。
家族の時間には仕事をしない主義だが、SOSを出されるとやはり何かしたほうが良いと思ってしまう。朝から急かされるように慌てて動くのもいやだというのもある。
いやだけどやる。
いやと言っても、心の底から拒否しているわけではない。
ならなぜ?
やる気が出てくるのだろうか。
大切にしている教えがある。
よいこととそうでないことはセットでやってくる。
例えば、トラブルを通して将来役立つことが学べる、スキルが磨ける、チームの絆が強くなる、リスク対処が上手くなる、などよいこともある。
人間万事塞翁が馬という諺もあるがまさにそう思う。
禍福は糾える縄の如し。
困った時がチャンス、ピンチはチャンス。
失敗は成功のもと。
雨降って地固まる。
ちょっとずつ違うけど大きくまとめると似たような教訓がある。
誰でも同じように感じるものだなあと興味深い。
思えば、問題だらけでひたすら辛かった仕事も、過ぎてみれば糧になっている。
多彩な経験があれば、その分引き出しも増えて対応できることが増える。だから、よくないことが立て続けに起こると「貯金が増えている」気持ちになる。
逆に、よいことが多く起こると少しばかり不安になったりする。
これは過去にした苦労の報いか?それとも、これから良くないことが起こるのか?
なんて考えたり。
仕事が慢性的に多く残業が常態化している部があるとする。
保育園児2人抱えた現在の私が、そこで働くのは難しいと思わざるをえない。
けれどもし社歴が浅くて時間が自由に使える立場だったら?
短期間で多くの経験が詰めて効率がよいと思えるかもしれない。
かつて、私も残業まみれの職場にいた。
人が減っても人員補充がないままなのだ。
最初はガツガツ吸収し意欲的に働いた。
しかし、このままでは続かない、そう思うことが増えた。
更に結婚したのを機にワークライフバランスを考え始めたのもある。
そして、激務で得たスキルで転職をした。
こうして、何かを変えるきっかけも、嫌な状態が運んできてくれることもある。
よい環境に転じていくことができる。
転職したら、あまりの心地よさに体と心が元気になったのか子どもを授かった。
そしてまた数年経った。
そしたら、その職場でも、業務過多が発生した。プロジェクトを進めていたらそれがとんでもない代物だったのだ。
私は、体調を崩す一歩寸前でプロジェクトを終えてすぐさま異動した。
散々苦しんだプロジェクトのおかげでよいポジションにスッと移れた。
逃げるは恥だが役に立つ。
異動したら、今度はまた良好なワークライフバランスと素晴らしい上司に恵まれた。
心も体も元気になると、今度は念願の第二子を授かることができた。
不快な状態は、サイン。
より良くなるためのパワーを貯めているときと考えるようになった。
そりが合わない人と仕事をしないといけないとき。
理不尽な言葉を浴びせられるとき。
いまいちな職場の状態。
それはきっと何かいいことを運んでくる。
最高の未来は、最悪な状態のあとにやってくる!
そう考えると、ピンチはちょっとしたエンターテイメントになる。悲劇が喜劇になる瞬間だ。
ピンチ度のメーターがあがると、「来た来た!」と待ち構えている「いいこと」への期待も高まる。
長く辛いことが続いたらエンターテイメントどころではないかもしれない。そのときは、「今何ができるか」「この状態が私にもらたしてくれるものは何だろう?」「これが終われば自分は成長できる」とひたすら学びに変えていく。
一皮剥けたね。
最後はそう自分に言ってあげたらよいだろう。
よいこともまたストレスになる。
よいことは同時によくないことも連れてくる。
(僻まれる、妬まれる、責任が重くなるなど)
それなら、どんなときも、見えていない良い側面を見ようとしたらよいのかもしれない。
今日もまた、ごちゃごちゃしためんどくさい仕事とともに過ごそう。
仕事が終わればぽつぽつと咲き始めた桜を見上げに行こうと思う。