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最愛の最後

私がこの24年という人生の中で
1番愛を伝えたのは
今はいない相棒の愛犬だったと思う。
ミニチュアシュナウザーの男の子
19歳と6ヶ月生きました!

亡くなったのは
2022年の10月24日。
その日は私の誕生日でもあった。

私の誕生日に私の膝の上で亡くなった
最愛の犬の最後の話を聞いてほしい。


彼の病と
私の気持ち

彼は右目が緑内障になってもう長く、
目薬などをあげて進行を遅らせていたが
19歳になった時には
ゴルフボールほどの大きさにまでなっていた。
やはりその大きさになった目は
脳を圧迫してしまっているのか
頻繁に痙攣を起こすようになった。
母は痙攣を見るとパニックになってしまい
私が「これはすぐに収まる」とか
「これは座薬を入れよう」とか判断をし
とにかく座薬を入れるのは上手になった。笑

目がそこまで大きくなると
まぶたは閉じないし
布で擦れただけでも血が出てしまうし、
目の奥に膿が溜まっているようだが
手術ができる年齢ではないので
軟膏や痛み止めでどうにかしていた

が、ついに膿が溢れて
目から常に血膿が出ている状態になった。
(グロテスクですみません🙇🏻‍♀️)
2日に1回くらいの頻度で顔を洗って
それでもずっと出てるから臭い臭い。

それにボケていたので
寝ても2時間おきに起きてしまう
いつも大体
22時〜24時
2時〜4時
6時〜8時
、、、、と
こんな感じで寝る。

夜泣きもひどく
24時〜2時、4時〜6時頃が特に辛かった。
私は介護に徹しようと思い
外での仕事はしていなかったので
夜も私が面倒見ていたのだが、
この時間に大きな声で鳴かれると
どんなに好きでもたまに嫌になる🤢

重い想いの思い出

私が幼稚園生の頃から
毎日一緒に過ごしていたが
こんなに彼のことだけを考えて過ごしたのは
介護をしていた時だと思うし
彼との間に不思議な絆ができたのも
この時だった。

介護が始まると次第に
私がいないことに気づいて鳴くようになり
私の腕枕じゃなきゃ寝なくなり
本当に半年はぴったり付きっきりだった。
そんな生活の中

私の隣で寝ている彼の呼吸と
私の呼吸が重なり
お互いの想いのようなものが
じわっと溶け合う。

抱きしめられてるみたいに
暖かい空間ができ始め
その空間は少し重みがあった。

空気の重みというより
そのお互いの想いというか、
お互いのエネルギーの重みなのかなと感じた。

重い重いと言っても
ズーンとした煎餅布団のような重みではなく
羽布団のようにフワッとした重み。

本当に心地よかったんだよね。

最初はその空間に感動をしたけど
だんだん当たり前になって
常に手を繋いでる感覚で生きていた。

10月24日

その日は急にきた

前の日からなんか静かで
よく寝てくれてるなと思っていたが
たまにそういう日があるので
何も気にしていなく、
とりあえず薬を飲ませようと思い
膝にのせ
おやつの中に薬を入れて口元へ差し出すが
昨日まで食べてたのに目もくれない。

そこで少し様子がおかしいと感じ
なんとなく口を開けてみると
昨日食べたおやつがまだ口に残っている、、、😨

喉に詰まっているわけではなく
ただ口の中にある。
これは本当におかしいぞと思い
口に手を入れてそのおやつを取ろうとするが
そこで気づいた。
ボケてから口の中に手を入れられるのを
すごく嫌がっていたのに
こんなにされるがままな訳ない!

急いで心臓を確認したが
私の心臓がバクバク過ぎて
どっちの音かわからない。

一度床に寝かせて
首の血管や心臓、肺 全て確認した。

亡くなっている

私の膝に乗せた時はまだ生きていた。
少しモゾモゾしていたから、、、

亡くなる時って鳴いたりすると思っていたから
いつ亡くなったのかぶっちゃけよく分からない。
けど
痛かったり苦しかっただろう生活から
スッと解放できたのかな
楽になれたのかな
と思うと、これでよかったなと思う。

「お疲れ様、ありがとう」
まだ近くにいると信じて
それだけを伝えた。


彼と手を繋ぎ溶け合う日々が終わってから
私は体調が悪くなったが
今は私のエネルギーだけで生きている。

久しぶりに会う友達に
少しずつ抱きしめてもらいながら。

いつかまた

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