グラレコへの道 《タロット篇》 第14回 | 塔 Vol.01
■突然の、あからさまな、変化。思いがけない解放。卵の象徴■
タロットカード、イーチンカードなどの「思考ツール」により、気づきを引き出し、判断のキッカケを持てるようになる為のヒントを公開しています。
ライブでの、グラレコ(グラフィック・レコーディング)を目指しながら
ビジュアルノート、スケッチノートで「情報の みえる化」を行ないます。
The true Tarot is symbolism;
it speaks no other language and offers no other signs.
タロットとは、象徴言語である。
それ以外のものではない。
A:メジャーアルカナ「16 塔」
「The Empress:女帝 Vol.01」「The Empress:女帝 Vol.02」に続いて、ウェイトスミス系タロットカードのメジャーアルカナ「The Tower:塔」のシンボルが、どのような意味を持っているのかを考えていこうと思います。
「The Tower:塔」のカードは、「突然の、あからさまな、変化」を象徴します。それはマイナーチェンジやアップデートではなく「大転換、大変革」が訪れるシグナルです。
「外部からの突然のエネルギー」により「劇的な予想外の展開」が進むため、油断していると、転落し、路上に放り出されてしまいます。
今までの安定していた時期の「平時の思考」から「非常時の思考」に、自ら覚悟を決めて「大きく方向転換すべきタイミング」である事を伝えてきてくれています。
塔のカードは、とにかく、寝ぼけていた目を、強制的に覚ましてくれる、「荒々しい目覚まし時計」のような意味を含んだカードなのです。
B:思いがけない解放
突然の落雷によって、「塔から転落し、路上に放り出される、地位の高かった人物たち」が描かれているため、リーディングで、塔のカードが出ると、「落ちぶれてしまう予兆」としてネガティブにとらえるだけになってしまいがちですが、実は、まったく違う意味も含まれています。
それは、高い塔に閉じ込められ、幽閉されていた人物たちが、「突然の幸運なエネルギー」によって「思いがけず解放された瞬間」だとみる場合です。リリースされて「自由になれる」事を示していると読めば、ポジティブなカードとして感じる事ができます。
リーディングで現れてきた塔のカードが、プラスの意味なのか、マイナスの意味なのか判断するには、スプレッド内の他のカードから、品位(ディグニティ)を検証していく必要があります。
C:「塔のカード」と「卵」のつながり
①卵について
The egg is the organic vessel containing the zygote in which an embryo develops until it can survive on its own, at which point the animal hatches.
卵とは、動物のメスが未受精の卵細胞や、受精し「胚発生」が進行した状態で体外(外環境)へ産み出される「雌性(しせい:生物の雌に共通してみられる性質)の、生殖細胞と付属物の総称」です。
外部に放出(産卵)される卵は、その多くが「周辺環境と、内部を隔てる、構造」を持っています。
胚(はい)
受精卵が、細胞分裂を始めてから、大人になるまでの、それぞれの分裂状態にある「受精卵」
発生(はっせい)
受精卵が、細胞分裂を始めて、「自分で食べ物をとる事のできる個体」に「成長する過程」のこと
一般に動物は、「卵の形で、新しい個体を、形成する」のですが、卵をそのまま体外に出すのではなく、雌の体内で孵化(ふか:卵をかえす事)させ、子供の形で産む生物を、胎生(たいせい:viviparity)の生物とよび、卵をそのまま産む生物の事は、卵生(らんせい:oviparity)の生物とよびます。
いづれにせよ「新しい個体」は、初期の状態では「有機的な容器」に守られているのです。
②様々な象徴としての卵
宇宙自体が、「卵に内包( ないほう:内部に持っている状態)されている」という「宇宙卵:cosmic egg」と呼ばれる考え方があったり、「魂を捕えている肉体」が「卵の殻」であるとみる事も出来ます。
卵を「未来性を包んだ形態」と考えて、「未来の可能性」を包む「卵の殻」が「再生(rebirth)を阻むもの」であるとするならば、「殻を打ち破る事」が必要になってきます。「卵に包まれた雛(ひな)」が大気の中に放たれるためには、「殻が、破られなければならない」のです。
「卵を割るには、ショックが必要」ですが、メジャーアルカナの塔のカードは「卵を割るためのエネルギー」を表していて「今までの、自分の殻を突き破り、新しい自己(セルフ)が生まれる瞬間」が描写された「新しい始まりの予感」としてとらえる事も可能です。
③「マザーグース」のリドル(riddle)
The figure of Mother Goose is the imaginary author of a collection of French fairy tales and later of English nursery rhymes.
マザーグースの歌(Mother Goose's rhymes)は、イギリスで古くから口誦(こうしょう:声をあげてよむこと)によって「伝承されてきた謡や歌謡」の総称で通称です。
Humpty Dumpty sat on a wall,
Humpty Dumpty had a great fall.
All the King’s horses and all the King’s men,
Couldn’t put Humpty together again.
ハンプティ・ダンプティ 塀に すわってた。
ハンプティ・ダンプティ どかっと 落ちた。
王さまのウマに、へいたいや、けらい みんな
ハンプティ 「もとに もどせなかった」。
hump(もっこり)で、dump(ずんぐり)な、ハンプティ。
実はこの詩は「なぞなぞ」になっています。「答えは、わかりますか?」
D:タロットからのインスピレーション
タロットカードには、閃きを触発してくれる力があります。タロットのシンボル体系から、可能性の扉を開くヒントを読み取る事ができます。
例えば、マイナーアルカナの「ペンタクルの6」が与えてくれているメッセージに関する過去のノートはコチラ ↓
終わりに
今回の「The Tower:塔 Vol.01」は以上となります。これからも、この
「グラレコへの道 《タロット篇》」では、『ウェイトスミス系タロット、
トート系タロット、イーチンカード』関連の記事をTwitter、Instagram、YouTubeと並行して公開していこうと思います。最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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