カウンターを制するものはカフェを制する
大事なことなので過去の話題に戻るのですが「座席確保の工夫とコツ」をもう少し具体的に踏み込みます。
前回も述べたようにここでは「都市部での坪1万~1万5千円レベルの家賃」で「10~15坪程度」の広さの店舗を想定した前提で話を進めますので、地方や郊外でもっと安く広い店舗を運営できる方であればこの限りではないと思っておいて良いです。
まず「狭い店で効率よく座席を確保するコツ」で真っ先に思い浮かぶのがやはりカウンターの存在です。
私の意見もこれに異論はなく、「カウンターを制するものはカフェを制する」くらいに思っています。
逆にカウンターを設けずに例えば10坪の店舗に20席を確保出来ている店舗があれば教えてほしいです(テーブル或いは厨房が著しく小さいとかスタンディングとかではなくですよ)。
そしてここで言いたい大事なことは、カウンターというのは「効率良く座席を確保するためだけのものであってはならない」ということです。
ポイントは「他のテーブル席と同様もしくはそれ以上の居心地の良さ」にあります。
皆さんもきっと目にしたことがあるカウンターの光景は、
1)テーブルより奥行が狭い
2)イスが高い
3)申し訳程度にカウンターがあるだけで実際ほとんど座席はないかまたはデシャップや物置と化している
4)常連さんがマスターと喋っている、であると思います。
私の考えとしましてはまずこれらを全てやめます。
1つずつ見ていきます。
まず1)の「テーブルより奥行が狭い」ことについてですが、以前「丸テーブルであれば直径60cmはほしい」と述べたことがあると思いますが、テーブルで2人対面する状態なら「制空権(凄い表現!?)」は各々半分の30cmずつと考えるとすると、独りが座るカウンターの奥行が30cm以下であるなら「テーブル席よりも居心地が悪い(価値が低い)場所」と思われても仕方ありません。
カウンターの奥行で推奨したいのは最低でもテーブルの奥行の半分以上、出来ればガツンと上回るほどたっぷりと奥行はとってほしいと思います。
「限られたスペースでそんなにとれないよ」と思うかもしれませんが、意外にカウンターの奥行を結構広げたところで空間は無駄にならないものです。
というのはカウンターの人とテーブルの人は接近していても目線はカブらない、なぜならテーブルの人はカウンターの人の背中が見えるだけだからです。
ちなみに珈琲文明の丸テーブルの直径は70cmに対しカウンターの奥行は53cmあります。
これは仮に二人でカウンターに座った場合むしろ「制空権(やっぱりこの表現おかしいですね・・・)」はカウンターのほうが広いことになります。
珈琲文明に来るお客さんのカップルをはじめ友人同士でもテーブルよりカウンターを好んで座る人も多いのですが、それは本当にこちらの思惑と一致していて嬉しいものです。
次に2)の「イスが高い」に関してですが、バーカウンターなんかもそうですが足が着かないほど高いイスって多いですよね?イスの座面も小さかったりしますよね?それはやはりテーブル席に比べて少し疲れたり落ち着かなかったりしませんか?私はします。
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