10年選手のお店はぜひ参考にしてみてください
(この記事は2021年4月に掲載されたものを再投稿しています。)
珈琲文明の真向かいにある「六角橋焼小籠包(以下「六小」)」さんが昨日4/18にめでたく創業10周年を迎えました。
店主の高梨さんが10周年に寄せて書いたブログがこちらで、皆さんにとっても必ず役に立つ、また感銘を受けることがたくさん書いてありますのでぜひお読みください。
散りゆく運命(さだめ)と知っても、ひたむきに咲く花のように|六角橋焼小籠包オフィシャルnoteZ|note
残存率2%とありますが、ここに「チェーン店ではなく個人店で持ち物件ではなく家賃を払っていて黒字経営」という条件を加えた瞬間に残存率は0.2%以下になっていると思います。
六小さんの経営が最初振るわなかったのは本当の話で、しかもそれが2,3年続いていたので、かなりヤバい状態だったのは事実です。
珈琲文明も最初の半年くらいはかなり暇で営業中に仮眠したほどなのですが、店主というのはこういう状態がまるで永遠に続くんじゃないだろうかという不安と恐怖にさいなまれるものです。
これは高梨さん本人にも散々言ってきたことなので陰口ではなく(笑)ここでも述べますが、六小さんの経営手法というものは「赤澤メソッド」的にはかなりアウトなことを多く実施していました。
具体的には「値引き」と「何でも屋」「狭すぎるお店」という本当に「やってはいけないシリーズ」のオンパレードでした。
「何でも屋」に関しては高梨さんという人がやたら器用な人でして、いろんなメニューの試作をしては正規メニューとしてすぐに投入していました。
しかし、ここからが大事なのですが、その新商品の感触により「引き」が弱いと思ったならばスパっと切る決断も早かったのです。
メニューのことのみならず、私が六小さんが10年続いた最大の勝因、というよりこれからもいろいろとウマくいくんだろうなぁと思う最大の理由はズバリ、「トライ&エラーを繰り返す高梨さんの姿勢」にあると思っています。
さて、もう一つ大事な話をします。
かつてこんなことがありました。
我が六角橋商店街では4~10月の第3土曜日の夜に「ドッキリ闇市」という縁日やお祭りのようなイベントが商店街全体で行われるのですが、その時は商店街の通行人が凄いことになっており、通行人の渋滞が生まれます。
六小さんの小籠包のテイクアウトも飛ぶように売れます。
売り場に人が滞留し、珈琲文明の窓にベッタリと人がくっついて店内のお客さんが外の景色が「窓に張り付いている人のみ」みたいになっていました。
そこで私は高梨さんにこの状態のことをそっくりそのまま伝え、「闇市の時だけ4枚あるシャッターのうちの1枚(最も人が滞留するところ)だけ閉めちゃってもいい?明らかにそれでそっちの売上が落ちるとかなら閉めないでおくけど」(※ちなみにこういうタメグチ口調で話すのは年齢が下だからではなく自分の中では超例外で商店街内では高梨さんが唯一だし他には同じ創業年&月の同窓店「ラフィエスタ」の店主とその他だと阿佐ヶ谷ペンギンカフェの二羽さんくらいです)と言うと、高梨さんは心底すまなそうにしつつ「すみません!はい、もちろんシャッター閉めくちゃってださい」と言ってきました。
その確かすぐ次の日だったと思います。
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