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​オンリーワン店への具体策を述べます

赤澤メソッドの生命線ともいえる「価格競争はしない」や「そこの地域で一番になる」等のことはおそらく皆さんも同意してくださると思うのですが、これだけで話を終えていたらそれはC級カフェコンサルの戯言ですし、「価格競争はしない→価格を下げずに価値を上げよ」で止まっているのはまだB級コンサルなので(笑)ここでは具体策と共にもっとガンガン踏み込みます。

結論を一言で言うと「オンリーワン」になることですが、もちろんもっと深堀りしますね。


価格競争もなく、競合相手もいないようになるのにはどうするべきなのか?

まずこれはあくまでも一例に過ぎませんが、創業して最初に来店してくれた人は文字通り最初、第1号のお客さんというのは後にも先にもその人だけなのですからその人はかけがえのないオンリーワンの存在ということになります。

でもそのことをそのお客様に伝えないことにはその人だって自分がオンリーワンかどうかも気づかずに終わります。

自店がオンリーワンになるためには「(それが自店にとっても相手にとっても)オンリーワンになり得る状況をいかに作り出すか」が重要なのであります。

大事なことなので繰り返します「唯一無二のシチュエーションをいくつも作り出すこと」(少しだけ表現変えてみました・笑)です。

Vol.32 文明ロード最終回「ロードから通信へ、まだまだまだまだつづきは残ってる」

このお客さんの詳細を少し説明しますね。

珈琲文明第1号のお客さんはおひとり様ではなくご家族3名での入店でした。

娘さんが横浜にお住まいで、ご両親は山形県から娘さんに会いに来ていました。

結果的にお渡した手紙はたいそう喜んでくださり、このサイレントプレオープンのみならず、グランドオープニングパーティ(2007.7.7)にもご家族でいらしてくださったばかりか翌日の初の平常営業の第1号も(こちらは完全に狙って開店前から待ち構えてくださいました)このお客様でありました。

その後山形在住のご両親は東京(杉並区)に引っ越して来ることになり、山形に比べたらもちろん近くなったのですが、こちらに来るとなるとわざわざ電車に乗って1時間はかかるところからいらしてくださっています。


珈琲文明10周年のパーティーにもいらしてくださいました。

娘さんは既に横浜を離れているので、わざわざ珈琲文明に来るためだけに電車に乗って杉並からやってくるのです。

東京には星の数ほど喫茶店があります。

美味しくて珈琲文明よりも遥かに安い(東京なのに)お店もたくさんあります。

それでもこの方たちは白楽で降りて、そして白楽の中にもたくさん喫茶店はあるのに脇目もふらずに珈琲文明にだけいらしてくださいます。


大変光栄なことにこのお客さんにとって珈琲文明は「比べる対象のない唯一無二のお店」となっています。

同時にもちろん私にとってもこの第一号のお客さんは心情的にもスペシャルでありオンリーワンであり、まさに相思相愛関係にあります。

つまり「オンリーワンになり得る状況を作り出す」ためのひとつの例がこの「第1号のお客様への手紙」で、これはぜひ皆さんも実践してみてほしいと思います。


余談ではありますが、ペンギンカフェ(拙著にも登場する阿佐ヶ谷にあるお店)の二羽マスターもこのパターンに習い第1号のお客さんに手紙を渡したそうです。

お相手は若い女性のお客さんで大変喜んでくれたとのことでしたがその後はいらしていないとのことでしたが、もちろんこれは全て結果論であり、その人が旅人(?)か何かでたまたま入店しただけだった場合のリピートは難しいことでしょう。


珈琲文明は運が良かっただけかもしれません。

でもやはりまずは手紙を渡さないことには全てがあり得なかったのは間違いありません。

さて、今この「第1号のお客さんに手紙を書こう」というのはわかったけど、でもそれって正真正銘1回限りの切り札なだけじゃん?と思われた方、その通りです(笑)。

もう少し他の例を挙げますね。

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