コペンハーゲン三部作を翻訳者と語る「結婚/毒」トーヴェ・ディトレウセン著、枇谷玲子訳
文学ラジオ第166回の紹介本
コペンハーゲン三部作を翻訳者と語る
「結婚/毒」
トーヴェ・ディトレウセン 著
枇谷玲子 訳
みすず書房
パーソナリティ二人で作品の魅力やあらすじ、印象に残った点など、読後の感想を話し合っています。ぜひお聴きください!
翻訳者の枇谷玲子さんがゲスト/NYタイムズが選ぶ「21世紀のベスト100冊」に選出/すべて実話に思えたリアルなオートフィクション/コペンハーゲン三部作が一冊に/著者&作品紹介/「トーヴェは私だ」と思えるのは文学の価値/枇谷さんの出版時の気持ち/2019年から世界的なトーヴェフィーバー/21世紀始めに女性が詩人を目指すことについて/現代の女性たちがトーヴェに共感できるところ/最初の夫ヴィゴー・Fへのブラックユーモアな描き方/ストーリー紹介/ヴィゴー・Fのつかめない人物像/二番目の夫エッペの嫉妬/最後の感想/トーヴェの孫が出版した本が話題に/次回予告
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版元サイトより
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生前も死後も、デンマークの庶民から「トーヴェは私だ」と共感をもって読まれ、愛されつづける詩人・小説家トーヴェ・ディトレウセン(1917-1976)。
コペンハーゲンの貧しい労働者地域、西橋(ヴェスタブロー)地区に、火夫で文学青年崩れの父親、美人できまぐれな母親、美男で内向的な兄の妹として生まれた。「母の女の子」として育てられるなか、真の安らぎを得られるのは、父親が大切にしている本の中にいるときだけだった。トーヴェは決意する、「私も詩人になる」(『子ども時代』)。
高校進学を諦め、メイドやタイピストの仕事を転々とする生活がはじまる。憧れの恋愛と求める愛の間で揺れ動く日々。そんなある日、子どもの頃からノートに書き溜めていた詩の導きで、文芸誌『野生の小麦』の編集者ヴィゴー・Fとの運命的なめぐり会いをはたす(『青春時代』)。
詩集出版の夢が叶い、作家としての道が開かれてゆく。だが、有名になるにつれ、私的な生活は混乱をましてゆく。四度の結婚、薬物依存――トーヴェは自滅へと向かってゆく(『結婚/毒』)。
自らの経験の全てを題材として、女性のアイデンティティをめぐる葛藤をオートフィクション/回想記として世に出したトーヴェ。自分に正直にあろうとする人間の生きるむずかしさを、文学と人生で表した。
ナチス・ドイツの影が迫り来る時代のコペンハーゲンを舞台に描かれる、記念碑的三部作を一巻にして贈る。
【読書会のお知らせ】
9月28日(土)20時~22時に『結婚/毒』を課題本にしたオンライン読書会を開催します。ゲストに訳者の枇谷玲子さんにご参加いただきます。詳細・申込はPeatixイベントページをご覧ください。
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