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【蜷川実花展、キュビズム展】今月のエモ活【1月観たアート】

年末年始に見に行った蜷川実花展とキュビズム展がめちゃ良かったので紹介するね。


「やりたいことやったもの勝ち!エモ消費」を今年の抱負に掲げているので、毎月「エモ活」と称して楽しかったことを記録しているよ。

エモーションをガンガン揺さぶって楽しい人生にしていくぞ…!


(エモを)求めよ、さらば与えられん🤞
Ask, and EMO will be given to you.  


▼今月観た展示


▶︎蜷川実花展@TOKYO NODE

鮮やかで華やかでちょっとグロテスクなテイストもあるお花や金魚モチーフの作品で有名な写真家の蜷川実花。

最新っぽいインスタレーションが見れそうだな??と思ってフラッと行ってみたら没入体験が非常に良かったよ🤞

歩いて通り過ぎることはあったけど、虎ノ門駅で降りたの初めてかも。
連絡通路の装飾が美しい
初めて実物を見たトラノモン。親しみのある顔だ…!

場所は虎ノ門ヒルズの展示エリアTOKYO NODE。初めて行ったんだけど一旦8Fまで行ってから受付してロッカーに上着を預ける。

まだ出来立てホヤホヤらしく、途中のフロアは開業準備中。最新の建物なんだな。

ビューンと45階までエレベーターで登ると景色が良い。

45階なので隣の高層ビルが下に見えるという不思議な目線。
眺めが良すぎて思わず自撮り。
お花がたっぷりの展示だから、ボタニカル柄ブラウスをおろしたよ。


いざニナミカ展!

写真を全箇所撮ってOK。カメラ好きな人は堪らないのでは。
映画dinerの世界観を思わせる、ネオンの展示。
水槽の後ろにモニターがあって、映像が水に映り込む。
オシャレでもあるけど真っ赤なネオンってちょっとダークで不気味さもある


ニナミカと言えば、鮮やかなお花。藤の花のエリアでは贅沢に造花がぎっしり飾られていて美しかった〜🥹

どこを写真にとっても絵になる藤の花のゾーン。
お花の量がほんとにたっぷりで、ケチられた場所が見当たらない豪華さ。
写真撮るの止まらん🥹🔥


令和の展示の流行りのキーワードは「没入」だと思ってる。

聴覚と視覚から観る人と作品の境目が無くなるような没入体験ができる展示が流行ってるよね。チームラボとかイマーシブミュージアムとかゴッホアライブとか。

ニナミカ展でも存分に没入してきたよ。

床に寝転がって、ドーム状のスクリーンを眺めるエリア。
映像に吸い込まれる感覚。
これは上を見上げてる画角。
蜷川実花のモチーフのお花、都会の夜景、金魚が入り乱れる。
フラッシュ的に映像が切り替わるところでは、頭おかしくなるかと思った(褒めてる)
こちらもクッションに寝転がって上にあるスクリーンを眺める展示。
寝転がって、リラックスした体勢で見ることによって没入感が高まる気がする。
半透明なスクリーンが何重にも連なっていて、スクリーンごとに流れている映像がちょっとずつ違う。
スクリーンの間を歩くことによって、作品の中に入り込んでうろちょろできる展示。
映像の向こう側にいる人も、作品の中に入っているように見えるし、私もまた作品の中に入っている。
スクリーンだけでももちろんきれいなんだけど、観覧者が入り込むことによってより動きが立体的に複雑になって面白い。なんちゅう展示だ…すごい…。


メインビジュアルに使われてる絵画のポストカードを買うことが多いんだけど、今回は写真の展示ではなく空間そのものが展示だったからそういうのはなかった。
じゃあ数種類のニナミカ写真作品からグッときた物をチョイス。



▶︎キュビズム展@国立西洋美術館

2024年は円安や情勢もあって海外から大物を借りる展示があまりない中で、今年の目玉展示はコレ!と聞いて行ったキュビズム展。ありがとう、山田五郎。

すごく好きな絵があったかというとそうではない。だけど、キュビズムがそれまでの絵画からどう生まれてどう枝分かれしたかのイメージが出来る良い展示でめちゃ勉強になったよ〜☺️


古典的なヨーロッパ絵画から脱却してぇ〜って思ってた頃
「アフリカとかオセアニアの偶像ってイカシてんね!?」と気づいたピカソやブラックはこういうものに惹かれた

ヨーロッパから見ると原始的に映ったアフリカ・オセアニアの偶像たちの決して写実的ではないダイナミックな感じが、ピカソやブラックの絵に影響してるのがハッキリ見える。

分かってから見るとなるほど〜と納得できて楽しいな🥳


セザンヌが現代絵画の父って呼ばれる理由もやっとわかった。

黎明期には印象派にいたセザンヌだけど「光の印象だけだと形を軽んじてね?」と疑問に思ったセザンヌは印象派から離脱。セザンヌはモノの形を幾何学的に捉えて遠近法を歪ませて描く技法に辿り着き、キュビズムの土台に。
タヒチの人に目を向けたゴーギャンや、独学で従来の技法を丸無視で絵を描いたミレーの影響もあったらしい。
ゴーギャンはゴッホと同居したり喧嘩してゴッホが耳を切ったりのエピソードが強烈すぎてポスト印象派の人ってイメージだったけど、キュビズムに対しては先祖的な位置関係なのね。ホント勉強になるな〜

コレはブラックが描いたセザンヌ的キュビズム。
図形っぽいよね

キュビズムという言葉はブラックの絵画を見た評論家が「おめぇの絵はキューブばっかりだな!」とディスったことから来たらしい。新しすぎるものが古来からの伝統を重視してる人からディスられるのは想像に難くないよなぁ。
印象派といいフォービズムといい、批評された言葉から「そうです、我らキュビズムです!」と名前をつけるのは挑戦的〜!

あまりに画期的すぎてキュビズムに対する批判や、絵画をどう解釈するかについて論争があったとか。表情からめちゃディスってることだけはわかる。この煽り顔よ😂


キュビズムが古典的絵画と圧倒的に違うのは、写実的な絵は現実を模倣するけど、キュビズムはモチーフを分解して再構築する創造の芸術であること。

キュビズムには対象を図形に分解した分析的キュビズムと、コラージュを取り入れた絵が総合的キュビズムがあるんだって。

どちらも人物を描いた肖像画。
左は人物だけを分解してるからわかりやすい。
右は背景と人物が一緒に分解されてるからどこがどうなってるかは推測するのみ。言われてみればなんとなく人型に見えないこともない。
今では当たり前の雑誌とかを切り貼りするコラージュ。
ピカソやブラックが始めた総合的キュビズムがコラージュの始まりなんだって。へぇぇ


ピカソとブラックが始めたキュビズムは次第に若い画家に広まって、抽象画的になったり色彩論を取り入れたりして多様化。

抽象画はこの時代に同時多発的に複数のルーツから起こったんだって。その一つがキュビズム。
創造的なキュビズムは論理を合成するのにちょうどよかった。
幾何学論や色彩論を取り入れた絵もいっぱいあったよ。
今回の展示のキービジュアルにもなっているこちらの絵。
色彩の対比を取り入れただけでなく、現実にはそこに存在しないエッフェル塔や港を自由に配置してる。
すごく大きい絵で迫力があったな

古典的な絵からどうやって脱却して、画面上の再構成の可能性を探究して、現代アートの限界を留めない訳わかんない感じに至ったのか。

キュビズムの視点からよく分かる素晴らしいキュレーションだったな〜!
今回で意味がわからなかった現代アートが少し咀嚼できた気がする🥳


まとめ

最近の観たアートを振り返ったよ。
2つの展示は対照的で、同じアートなのに全然違う楽しさがあったな…!

・解説は一切読まずに見て感じた蜷川実花展
・発展の軌跡がわかって面白いキュビズム展

2024年は円安もあって海外から大物を借りる展示があまりなくて外れ年かな〜と思ってた。

だけど、こういう時だからこそ国内のアートやまだ評価が確定してない現代アートの展示に行くのもいいよね🥳

キュビズムの発展の軌跡を知ってアートはまだまだ伸び代があると分かったから、今年はよく分かってない現代アートにもたくさん行きたい🤞



エモ活記録マガジンはこちら。

エモーショナルで豊かな人生にしていくぞっ🥰



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