なんでも接頭語で「お」をつければいいっていうもんじゃねえよ
第一に深夜テンションで書き進めている。そもそもこんな馬鹿げたエッセイというのかコラムというのかそういった類のものを常人は書かないだろう。僕だって自分のことを「常人」であると半ば信じているから、このようなくだらないエッセイは深夜テンションでしか書けない。いやむしろ、深夜だからこそ書ける妄想もある。
お前がいつ書いているかなんて知ったこっちゃないと思われるかもしれないが、それをわかっていただいたうえで読んでいただきたい。何よりもそれが(あなたの反応が苦笑だったときの)僕にとっての保険になるから。
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食事をしているとき、箸を見てふと思った。いや、思ってしまったのだ。
「はし」という言葉の前に接頭語「お」をつければ丁寧になるなんて百も承知だが、それではブリッジの方の「橋」がなんとも可哀想ではないか、と。一般的に箸に接頭語「お」をつけても、橋に「お」はつけることはない。
箸は食事において必要不可欠な存在であるため僕たちの生命維持に関わるともいえるが、そんなことを言ったら橋だって泳ぐことのできない人間からしたら生命維持に関わるといえる。
僕の親しい人間に長野県出身の男がいる。彼は(長野には海がないということもあって)泳げない。長野は千曲川があるし諏訪湖もあるから泳げた方が絶対にいいというか、泳げるべきであると思うのですけど。
そんな彼は橋のかからない川あるいは海を目の前にしたとき、もう死ぬしかないのだろうか。そんな無慈悲な…… 橋を「お橋」と呼んでもいいではないか。
この「お」を接頭語としてつけるか否かについてはそのものの価値の序列でつけているのだろうか。もちろん、価値は高いがなんとなく響きが悪くなってしまうがために「お」をつけないものもあるだろう。
その代表例はみんな大好き「大谷翔平」である。大谷に接頭語をつけると「オオオタニ」と「お」が三度も続くことになってしまう。いくら大谷翔平といえど「お」の三刀流は厳しい。
あとは、「パパイヤ」とかだ。パパイヤなんて日本での生産量は多くなく——つまるところ供給量が少ないため必然的にその価値は高くなるだろう。需要がどの程度あるのかは知らんけど。まあ、でもタイで食べた「ソムタム」という所謂パパイヤサラダは実に美味であったため個人的に価値があるということにしておこう。
いずれにしてもこの「パパイヤ」に接頭語を付属させると「オパパイヤ」となる。なぜだろう、少し下品な響きのように感じてしまう。この理論でいけばアフロのおじさん芸能人は「オパパイヤ鈴木」になる。もし、パパイヤに接頭語をつける世界線に彼が存在していたら(どんなに面白くても)地上波・午前中のレギュラーは厳しかったかもしれない。
ではなぜ「パパイヤ」に「お」をつける禁忌があるかといえば、まさしく「おっぱい」の存在であろう。
実は僕がnoteでこのような下劣で品のないことを書くのははじめてだ。したがって今回はイレギュラーだと思って健全なエッセイを読みたい方は是非、仏の眼差しで読み進めていただきたい。すいません、「お読み」になってください。
話を戻して、「おっぱい」についてだがこれは「一般論」として価値のあるものである。もう一度言うが僕の意見でも感想でもなく、あくまでも「一般論」として価値高きもの、それが「おっぱい」である。え、だって赤ちゃんが生きるうえで重要な要素のひとつではございませんか。
だからこそ「おっぱい」には「お」という接頭語がついていると捉えられる。
先程、このnoteを「下劣で品のない」とか健全ではないみたいな記述をしたが撤回させてください。いたって真面目なエッセイでした。
しかしここでひとつの疑問が生まれる。
「お箸」の原型は言うまでもなく「箸」であり、「お味噌汁」の原型は「味噌汁」である。
では「おっぱい」の原型は「っぱい」になるのか?
「っ」というタメというか間というのか、いったいこいつは何だろうか。思春期を拗らせている男子が「ぱい」を言えなくて「っ」という言いにくい言葉が喉に詰まるときのあの妙な間を表現しているのか。
ただし、この理論でいけば「おっさん」も同じことになってしまうため説立証ならず、か。
とりあえずもうこの辺で疲れて甘い物が食べたくなってきたので、これからスーパーへ向かって「パイの実」を、おっと失礼「おっパイの実」を買ってこようと思います、なんて書こうとしましたが、ちょっと恥ずかしくなったのでこうします。
「っパイの実」、買ってきます。
【追記】
先日、大学院の給付奨学金の面接を受けた。noteについて自己アピールしたため、もしかしたら選考委員の方がこの記事を読んでくださったかもしれない。
もし、あなたが選考委員の方ならひとつだけ言いたいことがあります。
こんなふざけた記事を最後まで読んでくださってありがとうございます。私はもっと真面目に書くときもありまして、下記が反響の大きかったヤマハ・パナソニックのコンテストで受賞したエッセイです。是非、こちらで評価してくださると幸いです。よろしくお願い致します。
最後に、「ひとつ」と言いつつ二つ言って申し訳ございませんでした。