
Photo by
satou_kiyoharu
肩書きは、「躁鬱サーファー」。
一般的に、「双極性障害は、気分の波をコントロールすることが大切」と言われている。
そしてそれは、専門家や、医師など、つまりは躁鬱当事者でない人の見解。
当事者の私からしたら、「何寝ぼけたこと言ってんだ」って感じ。
気分、なんてあやふやで掴みどころないものに、点数をつけて、コントロールするなんて、壊れた羅針盤で航海するのに等しいんじゃないか。
そんなの、何処にも辿り着きやしない。
鏡も見ずに感覚で化粧をしているのに似ている、と思う。どんな顔になるやら。
もっとも、私も長らく医師の指示通り、自らの気分やら感情にマイナス1、プラス2とか言って点数をつけてきた。
しかし、それが一体何になる。
なんの根拠でマイナス1なのか、プラス2なのか。
寝なくて平気だから?頭の中で考えがおしくらまんじゅうしているから?楽しすぎて、周りの人がバカに見えるから?
さらには、点数をつけていても鬱転や躁転を防ぐことが出来た試しがない。
私が出した結論。
気分に点数をつけても、躁鬱はコントロール出来ない。
躁鬱は、脳の障害で、自分の力のおよばないところにある。
であるならば、気分の波にうまく乗る、鬱の時は大人しく次の波を待ち、躁の時は転けないようにバランスをとるのに努める。
寄せては返す予測不可能な気分の波の中で、うまく自分の軸を保つ。
それこそが、躁鬱を生きることだと私は考えている。
軽やかに、波乗りを楽しみたいものだ